「ちりとてちん」?
実は落語の演目です。三味線の音色から取られた“微妙な”食材(?)「ちりとてちん」。
噺家の目から見た“食”の話題を取り上げてもらいます。さて、どんな話が飛び出すのやら・・・

「ディープな大衆食堂、そして居酒屋その1…居酒屋篇」

 清八でございます。

 今年のゴールデンウィークは、結局、沖縄本島と離島へ行ってまいりました。目的は、マリンスポーツではなく、大衆食堂と居酒屋巡りでした。泡盛と沖縄そばの日々を続けてしまいました。先ずは、到着日、午後8時からの居酒屋篇でスタートします。

 「さとなお」のサイト「沖縄スペシャル」で10満点中9点と推薦されていた那覇市牧志 の「あんつく」は現地ガイドである義妹と義弟も入ったことがなかったという穴場ということでした。現地のタウン誌にも紹介されていないこの店は、国際通りの海邦銀行の角を曲がった安木屋という事務用品の老舗ビルの駐車場の横という、今、書いていても地図を見ていてもよくわからないという場所にありました。ただ、二階がアジアン・ティーの明るいお店ですので、目印にはなります。お店の中央のドアを入ると、カウンターには、たぶん毎晩通っていると思われる沖縄オジィとニィ−ニィ−たちが占拠、テーブル席では、仕事帰りらしい遊びネェ−ネェ−たちが泡盛の飲み比べをしていました。沖縄料理の定番 「豆腐チャンプルー」、豚の三枚肉をかつおだしと泡盛、砂糖、醤油で煮込んだ「ラフテー」、塩漬け三枚肉をスライスした「スーチカー」、豚のモツをかつおだしで煮込んだ澄まし汁 「中味汁」、ふーちばー(よもぎ)の入った雑炊「フーチバージューシー」、どれもこれも旨かったです。泡盛の古酒(クースー)は瑞穂という銘柄一点でしたが、五升瓶からの一合売りで、いくらでも飲めてしまう位マイルドでした。

 その日の二軒目は、那覇市役所の近くに最近オープンしていた「わたんじ」という観光客向けの居酒屋でした。こちらは、ビールあり、ワインあり、日本酒あり、泡盛あり、というコンパ向けで、酒の肴もチーズあり、焼き鳥あり、刺身あり、でメニューの文字からオーダーしても多分困らないという居酒屋でした。団体でホテルに泊まって宴会という場合は、こちらの居酒屋が無難という…(ご想像願います)。こうして、沖縄の第一夜は、その日のうちにホテルに戻ることができました。

 現地のタウン誌で翌日以降のリサーチをしていたら、那覇市内の居酒屋で、このクーポン券ご持参の方に、生ビール一杯または泡盛四合サービスという掲載記事がありました。一杯と四合では料金設定が違うのではないのかと考えたのですが、普通の泡盛は古酒と違ってビールより確かに安いお酒なのですよ。それにしても、時間無制限・飲み放題・食べ放題の居酒屋の多い事、それも大人料金で1980円から2780円という範囲内でした。翌々日の夜は、糸満市内の居酒屋に居たのですが、泡盛のウコン茶割りでした。現地情報によると、長寿県の沖縄でも健康志向が高くなり、泡盛の消費量が下がっており居酒屋の売り上げも下降気味、そのため無料のウコン茶を提供することで、たくさん飲んで、たくさん消費していただこうという経営者サイドの思惑が働いているのだそうです。

 そろそろ、明日の日付になりますので、その1は、この程度とさせていただきます。

2003.6.3


38年間、お付き合いしている長野市戸隠の森の喫茶店です。


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