お知らせ

 

このコロナ禍で思うところが二人の中であり。今後お昼、夜の営業共に予約の方のみお受けする(完全予約制)とさせていただくようになりました。

お電話での対応は営業中は電話を外している場合もあります。当日12時までにご連絡をしていただくとありがたいです。

 



2021.08.25
テイクアウト

この一年半で初めてのまとまったテイクアウトのオーダーを頂きました。

これまでは、お馴染みのお客様が(緊急事態宣言などの発令に際して)ご自宅、ご家族でのご利用での対応しかありませんでした。

今回テイクアウトのオーダーを頂いたのは東京の企業の方で、豊橋に新規オフィス開設のスタッフ懇親会用のオーダーでした。

お電話をいただきその対応の丁寧さや、オーダーの的確さはさすが東京の大手企業ならでは!と感嘆しました。こちらの状況を聞き取りながら自分たちの希望を織り交ぜながら妥協点をきっちり抑えてくる。それが押しつけがましくないんです。スマート。ちゃんとしてるんです。

ただ最後に、あ。その手があったか!でした。

①ビーガン使用(植物性のみで調理/乳脂肪分や卵など不使用)

②魚介類とお野菜の料理(言ってみればお肉が✕)

③お魚お肉、お野菜の料理(なんでも大丈夫)

 

このオーダーを聞いた時には思わず「機内食ですか?」って口を突いて出ました。もちろんそれぞれの構成を考えて作り分ける労力って物凄くエネルギーを使うのですが、今までやったことのないお仕事だったのでいい挑戦と捉え頑張って取り組みました。

 

実際には、最後の最後まで盛り付けてみないと、どんな完成形になるか経験がなかったので未知数の部分も多くあったのですが、こうして3パターンの完成形を目の当たりにしたときにはまずは何よりほっとしました。我ながらよく出来ていると。

無事に引き渡しが終わり、ホントにほっとしました。

少し高い山を乗り越えて見える景色はまた良いものです。

 


2021.08.17
今日の賄は”鴨汁茸蕎麦”

今日は食欲増進もかねて温かく、冷たい賄いです。


2021.08.14
新城無花果のタルト

新城に住んで早25年になります。豊橋までの通勤路、地元では柿の木街道と言われる通勤路を毎朝通っています。その名の通り、この街道沿いは一面の柿畑で合間合間に梨や桃、ブドウも植樹されていて季節ごとに道端に無人直売所が設置されています。(もちろん無花果も、新城側には栗畑、少し違うかもしれませんが峠を越えて静岡県側の三ケ日にはミカン畑)

はじめはそんな直売所って見たことなかったのと、この一帯の一番の名産である”次郎柿”ですが、そもそも柿が子供のころから苦手でした。だだ毎年毎年秋から12月頃まで無人、有人の直売所を毎日横目に見ていてちょっと悔しくなりました。なんか自分のウィークポイントを放置しているようで。

ましてや遠くの産地のものであればまだ知らず、目の前の通勤路に季節の食材が並んでいるのに素通りしてるって当時の自分には悔しかった。若かったですね。

ある年からその柿を買ってみることに。『買わないと始まらない』と言う気持ちで。

次第にだんだん柿の料理がイメージできるようになり”柿とルッコラ、イカのマリネ”や”洋ナシと柿のソースのお魚のマリネ”はたまた”柿酢”に至るまで作るようになりました。

桃はこの時期の一番人気のアンティパスト”桃とお魚のマリネ マンダリンフレーバーオイル風味”になりました。

 

で、無花果ですが、“無花果のパルフェ クレーム・ダンジュ添えパッションフルーツ風味”になり現在ではこの”新城無花果のタルト”に至りました。

 

多分この土地で生活していなかったらこれらのフルーツの料理やドルチェに一つも取り組んでいなかったか、それなりの完成形には至っていないと思います。それは良くも悪くもこの土地で生活していなかったら、毎日その時期になるとその横を通り過ぎるという無言のプレッシャーを感じなかったでしょう。原動力ってどこから来るか分からないものです。


新潟網獲り鴨の炭火焼”ジェンツァーノ風”

だだ焼いただけで美味しい肉ってなかなかありません。特に自分はあんまりソースを添えて出すって感覚になじめなくって(食事に行っていただくのは大好きですが)とは言うものの、以前は自分なりに試行錯誤してきましたがそのたびに違和感を感じてきました。自分らしくないって。

自分が過ごしてきて食べてきたイタリア料理であり、調理法に由来した味の構成を持った郷土料理を日本の食材でここに集うお客様に伝えたいと思う思いが年々強くなつてきました。長年そこを掘って来て経験値も上がってきたのと、そういった調理法に見合った食材がだんだんと集まってくるようになり、今までより格段に自分の思い描く料理観を具現化できるようになってきました。

これまでのお客様とのやり取りの中でうちの店に求められている料理は、自分が今まで感動した料理法であり自分が本当にいいと思った食材を素直に(シンプルに)調理を施したもののようです。

 

まさにこの”ジェンツァーノ風”は以前はこんなシンプルな料理っていいのだろうかって、恐る恐るメニューに載せていましたし、この調理法に見合った食材とは今ほど言えない状況でしたが、昨年この新潟網獲り鴨に出会い、その外にも会津地鶏・道産豚と次々に新しい優れた生産者の日本の誇れる食材(自分の料理観にあった食材)と出会えました。満を持して一つのカテゴリーとして”ジェンツァーノ風”と言うくくりの調理法でメニューを書き、食材を選んでいただく形態にしました。

長年かけて自分らしい料理であり自分を表す料理を形成してきました。ゴールは見えないけどやっとかな。

 

この料理も作っていて飽きの来ない料理です。“Manzo alla brace all’ombrello” 短角牛の炭火焼 フレッシュポルチーニ茸添え。


今日の仕入れ

2021.08.02
シャラン鴨の燻製

肥育鴨の最高峰と言われるシャランの鴨です。今まで何度もいろいろな調理法を試してきました。

何となくですが、この鴨の持つ旨味が一般的な調理法で調理すると(ロティーや炭火焼)自分の感覚との乖離と言いますか、なんとなく違うんです。美味しいんです!確かに。でもその美味しさがちょっと上品すぎるというかおさまりがいいんです。特にそうした料理を施すとよりソースとの相性がいいように思います。が、自分がソースをあまりうまく作れない。

それにうちのお客様方、特にコアな方々の好みは僕が選りすぐった季節の食材や定番の食材を、僕が好きなそれらの食材に合った調理法を施した料理を楽しみに来店されるお店になってきましたようにこの頃感じることが多くなりました。シンプルなイタリアらしい調理法です。

そんな雰囲気に感染したかのように、かなりのお客様がそういった料理を楽しんでいただけるレストランになってきました。初心貫徹!!!

もちろん自分の調理技術も向上しましたし、より良質な食材も仕入れれるようになりましたし、生産者の方々との風通しもさらに良くなっています。そりゃあ24年ですから。

で、このシャランの鴨。美味しさをそういった意味で自分らしく調理するには!って始めたのがこの燻製です。これならソースは要りませんし。

これまでも、特に”きわきわきわ”の魚介類や各種肉類などは使いたくって仕入れるのですがメインだけでは使いきれないからアンティパストのも併用するとか、パスタにも仕立てるって。そうやってうちの料理が出来上がってきました。

それと肝心なところですよ。・・・例えば、若いころ教えられたことで、赤ワイン煮がありますよね。当時のある先輩曰く「安い調理用ワイン(そもそも調理用ワインってってなんなんですが)で充分だから」で経験値もなかったころは、それなりにそういったワインをわざわざ仕入れて煮込んでいましたが、どうも美味しくないんです。ある時結構いいワインがブショネ(コルクの匂いが移ってお客様に提供できないワインのこと)が出で仕舞い、偶然のタイミングでそのワインを使って赤ワイン煮を仕込んだらびっくりするくらい美味しく仕上がったことがあり、その時に思い出したことは、イタリアではその土地土地の地のワインを調理に使っていたことを思い出しましたし、それってそもそも自然な事だったとその時気付きました。

で、ここも大事なところで。あえてこじんまり食材をまとめない!って普段からお客様から無言のメッセージを感じているので、ある時シャラン鴨って食材には何度もチャレンジしてきているのですが、今回あえて燻製ってどうだろうか?ってやってみたらそりゃあ美味しいです。

あとは仕立て方です。調和のとれたお皿の構成をしていかないと末永くお客様に愛される料理にはなりません。で、この地元新城産の路地物の無花果をサラダを添えました。(写真はすいません)なかなか評判の良い幸先のいいスタートです。

 


2021.07.31
これもまた見たことがないお皿!

見たことないお皿だなーって、ひっくり返してみると、確かオールドマイセン?


テイクアウトのご予約をいただきまして・・・!

”うちにフラスカティがやってきた”って言うお言葉をいただいたのを心の支えにして、頂いたテイクアウト(ほぼ出張料理のようなオーダーが多いのですが)を御作りしています。

 

今回はまた一段とごっついオーダーのお声をかけて頂きました。

持って来て頂いた皿の数々にびっくりするやら、気合が入るやらです。

ありがたいです。頑張ります。


2021.07.25
鳳来牛テールの赤ワイン煮”ストラコット”

煮込み料理って好きで、今までもいろいろ取り組んできましたが、うちの肌感覚で言えば”焼いた肉”グリルとか炭火焼、インパデッラなど表面を香ばしく焼き上げた自分の言葉で表すと”肉焼き”の方が断然オーダーされることが多く、ただそれだけだと料理のバリエーションも単調になってしまいますし、そもそも自分が満足しないので、手間のかかる煮込みはトリッパ料理二種類とこのテールの赤ワイン煮を定番の煮込み料理として常時オン・リストしています。

ただテールって、根元から3~4節目までが煮込み料理として提供できる大きさで、それより下はぐっと細くなってきて食べる所があまりありません。そこを考えるのが料理人として楽しくて、いろいろ試行錯誤して現在は、Agnolottiに落ち着きました。

もともとAgnolottiは自分の研修した地方にはない料理で、ピエモンテ州の代表料理ですが、いろいろ自分なりに調べてみて、試してみて現在のこの考え方に落ち着いたのですが、このAgnolottiに限ったことではなく、イタリアの地法に伝わる伝統料理はその土地で取れた食材をその土地の調理法で仕立てた料理ってことが前提にあるわけで、それを日本で、それも豊橋でってなった時に無理くりその物すべてを持ってくるのはそもそも無理があるって言うところがあるわけで、それは今やっている自分が見て来たラッツィオ州やロンバルディア州、トスカーナ州の料理にも言えるわけで、今までそれをやってきているので、ってなった時に、肉とお米や葉野菜、パルミジャーノチーズなどで作る詰め物を、うちでは牛テールの赤ワイン煮で、提供できない細いテールを一緒に仕込んだ、味にそん色ないって言うか、もっと言うと美味しいテールの赤ワイン煮の細い部分の再利用方法として。と言うところに思い至りました。

そうすれば料理の構成要素としてとても自然です。無理がない。後はピエモンテの人の様に詰め物を構成するだけです。

ふーっ。

それが今提供しているAgnolotti del plinです。(写真は今ありませんが)

お昼も夜も提供していますが、聞こえてくるこの料理の評判は「何より詰め物が美味しい」です。しめしめです。


2021.07.20
今日の賄

今日の賄は”鶏茸汁の冷や麦”です。

今でも時々思いだしますが、子供の頃普段料理をしない親父が夏休みのことが多かったと思いますが、たまに(多分おふくろが休日出勤だったのか?)昼ご飯を作ってくれることがありました。決まって鶏汁冷や麦でした。

かしわ(鶏肉)をほんの少し浮き身にした温かいつけ汁に、不釣り合いなほど大量の茹でた冷や麦!子供ながらに単調な味付け、ひたすら冷や麦をそのつゆにつけお腹に詰め込んでいく。冷や麦の量も量なので何度も何度も冷や麦をつゆにつけるのでどんどんつゆが”しゃばく”なっていくのが子供ながらになぜだか悲かった記憶が思い出されます。

なのにある時からその味が懐かしく思い出されるようになりました。親父も鬼籍に入って今年で9年ですか。

ふっと今日食べたくなり、少し味の構成を変えて、でもかしわ(会津地鶏)でつけ汁を作って久しぶりに懐かしい思い出の味を賄いで堪能しました。

 

親父とはあんまり話したことはありませんでしたが、こうやって繋がりをなんだかんだと言っても感じる自分の年齢なんでしょうか。


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