ちょっと寄り道のような地味な料理や仕事が本来好きな自分としては、やっと一息つけたこれからがそういった季節折々に出荷されてくる食材とひとつづつに向き合って料理していくモードにギアチェンジしていけるのかな。って言う感じ。
もう年齢的にちょっとどんと一気に来て回していく仕事って体に応えます。なんて思っていたら。でもでも。碧南の30年来の先輩であり友人のバーのマスターが先日来店され食後に世間話をしていて、『今74歳で、あと10年現役で!82歳で店が50年になるから建て替える!!!』ですって。自分なんて53歳で、もうしんどいとか言ってられないくらいガツンと!熱い熱弁を聞いて身が引き締まりました。
今年も頑張ります。
ほんと持つべきものは良き友人です。
先日新聞か何かで見かけた言葉で『良き友人や刺激を与えてくれる人に会う確率は20歳代が一番多い』って書いてあってほぼ自分もそうで、納得です。ただ自分は19歳で半田を出てから大阪奈良の調理師時代。ローマ・東京修業時代。実家に戻った雇われ時代。そして現在に至る自分の店をもった豊橋。それぞれ印象深い個性的な出会いがあります。ありがたいことです。
心のふるさととなっている高校時代の先生や数人の地元の同級生に始まって、右も左もわからない自分に箸の上げ下げから指導してくれ、当時の自分は何で。って意味が理解できなかったけど、ホント今になってしみじみと人として恥ずかしくないように指導してくれていたんだなって。今となっては感謝しかない奈良住み込みバイト先のオーナーご夫婦。イタリアで出会った藪本さん、佐々木さん、綿貫画伯ご夫婦はとにかく温かく見守り続けてくれました。そしてイタリアの修行先のレストランで出会ったイタリア人たち。は料理をしていくうえでの道しるべとなっていますし、同時代修行に渡航してきていて、同じ時代の空気を吸って研修した日本人のコック仲間の数人。は、時を経て30有余年それぞれの現場で立ち続けています。もちろんいろいろなことを経験し経てきていることでしょう。だからこそ離れてはいても戦友であり、今自分のモチベーションになっています。
今こうやって振り返ってみてもほんとに素敵な、道しるべになるような人たちとの出会いが数多くあります。ましてやそれが途絶えずに、今もたまにですが連絡を取り合える関係をつづけられていると言うことに今更ながら有難いことだなあ。と感謝しかありません。僕の宝物です。
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