6月よりお昼の営業に際して完全予約制とすることにさせていただきました。
以前から、漠然とではありますがそれに近い話が上がっていたのですが、踏ん切りがつかずにいました。
4月、5月とそれに続く6月と一日ごと、一週間ごとと変化しながらコロナ禍の中を過ごして来ました。
特に真っただ中の4月5月。勿論自粛期間中です。細々と営業している中来店してくださるお客様方がありました。とは言え、お昼御一人とか。ご夫婦とか。あって2組。よくて3組。もちろん0も普通でした。夜はもっと↷です。言わずもがな、当たり前です。その中、特に志村さんが亡くなってから1ヶ月半の間、唯一ゴールデンウィーク確か5月4日だったかお昼1組、夜一組がお顔と名前が分からないご新規のお客さまでした。それ以外すべてお顔と名前が分かるかたばかり。何人もの方が、帰りがけに言われたことがありました。『もし自分たちがコロナの陽性のキャリアーだったらお店に迷惑がかかるので迷いました』そこまでして応援に来てくださりました。一生忘れないと思います。そんな日々が続きました。
それにここも忘れてはいけないと思っています。このコロナ真っ只中、取引先ももちろん掛け算で飲食店を抱えているわけで、頃合いを見て注文がなくても電話して近況報告や励まし合っていました。例えばモッツアレラの北海道白糠酪恵舎さんとかは売れなくても注文掛けていました。売れなきゃ食べればいいと思って。よっぽど暇な頃は通常10個注文するのですが、とりあえず送料とかもあるので、でも8個にしたりしながらとか、あと注文の周期を毎週を、中10日にずらしたり。とりあえず細々とでもお付き合いを共に乗り切ろうと繋げてきました。
岩手山形村さんの短角牛も月1本のサーロインをいただくのですが、取り続けました。一時期サーロインが3本溜まりました。ちょうどそのころ牛の屠畜が急激に減っていると耳にしたころです。それでも、うちの奥さんもお金のやりくりが勿論あったのにこの期間中一切ぼくのやり方に口をはさみませんでした。
ほんと頭が下がります。
6月になり少しずつですがお昼の営業に関しては戻る兆しを感じています。夜の営業は、ま。もう少し時間をかけて。と思っています。それはどこも同じだとも思います。
それで。自分も今年で54歳になり、今回新しい借金もできました。あと20年とか現役でやるためにどうするか夫婦の話題にちょくちょく上るような年齢になりました。お客様からもいつまでもやってね。って言われることが増えました。
このコロナで時間が出来、二人で話し合う機会も増え、うちを普段から支えてくださっている優良な生産者の方や、小規模でよい食材を入れてくださっている輸入業者の方々。それにこんな中でお店がつぶれないようにと、言葉にはされませんが来店されて方々にどれだけ励まされたか分かりません。そういった同士の方と長く営みを続けるためにはどうすればよいかと考えるに付き、特にお昼は12時にひとまとまりとなってご予約の方が来店されるにつけ、そこでフリーの方も、となるとちょっとご予約された方にベストが尽くせないのは(尽くしていますが)ちょっと違うんじゃあないかと思うことに二人の意見が一致し、どうせ暇なんだからいっそこの時期に改編をすれば。と言う結論に至りました。あと、それに伴いご予約を当日の12時少し前までとさせていただくようにもなります。12時ころに電話を外しますご了承ください。
どうぞそういうことで末永くよろしくお願いいたします。
FRASCATIさかきばら
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