2021.06.29
北海道安西さんの仔羊の炙りカルパッチョ 夏トリュフを添えて

最近提供し始めた”北海道安西さんの仔羊の炙りカルパッチョ 夏トリュフを添えて”。

この料理が出来た経緯もなかなか(産みの大変さを伴っているからこそ、お客様に評判が良いので一層感慨深いものがあります)今となっては味わい深いものがあります。

 

はじめにその経緯の本となっている事柄があって、例えば今回の仔羊ですが僕らの取引しているのは農場直で、基本半頭買いになります。首から下からの半分半割りで届きます。たまに内臓がついてきます。そういう買い方でないと仕入れれません。それはある意味自然な事(動物は頭からつま先内臓すべてで一頭なわけですから)フラスカティのRis,Caccianiではお店が大きいと言うこともありましたが一頭単位で仕入れていたのでどうやって部位ごとの料理を仕分けるのか見てはいました。が、焼き肉(グリルやロースト)にする部位はすぐ回転していくのですが、腕や腿、首など煮込みやハンバーグ、パスタソースにしないと固い部位の方が一頭から獲れる量は焼肉に向く部位より割合としては断然多く、そしてそういった料理を施しても実はあまりオーダーされないという現実があり、腕や腿がだぶついて次の仕入れがしたくてもできないという悪いスパイラルに陥っていました。

 

ある時安西さんのSNSで卸先の居酒屋さん(釧路では居酒屋さんが半頭で仔羊を仕入れることにびっくりしました)で仔羊の刺身を提供している写真を観ました。…沖縄では山羊刺って言う荒業もありますし。

それを見てすぐ直接安西さんに電話しました。『そっちでは仔羊刺身ですか!』って。さすがにさしみはだせないので

すいません途中です。


2021.06.28
桃とお魚のマリネ

”軽く燻製にした本鱒、焼きナスのヴィネグレット”

今年も始まりました”桃とお魚のマリネ”

毎年この時期になると『桃始まった!』って多くのお客様から言われるうちの一年通して一番人気のお皿です。

フルーツ(主にオレンジ)と魚介類を組み合わせたアンティパストが南イタリアに多くありますが、自分なりに何か開発したいと思って過ごしていた時に思いついたこの料理です。がここ数年前からものすごくリピーターが多くなり、それこそ”倍々”増殖している感じがしている料理です9月まで提供予定です。是非お試しください。


2021.06.22
一歩前進

約一か月の蔓延防止策の内お酒の提供の禁止に伴いサーヴィス出来なかったワインなどの酒類が久しぶりに解禁、解除となり今までは当たり前であり普通だったこの景色が一か月ぶりとなり、なんか新鮮です。

 

当たり前。普通って何なのか自問自答する日々。

 

 


2021.06.21
Coronetto con la panna

先日来店されたおなじみのお客様『シェフさ!ローマだったよね。』『・・・』『マリトッツォって知ってる』・・・偶然SNSで上がっているのを観たことがありました。ただ自分がローマに居た時には同じものはなくって。自分が大好きでよく食べていたのがこの”Coronetto con la panna”(ローマでは甘いクロワッサンに砂糖の入っていない生クリームのホイップクリームを詰めたもの)だったので、その後再訪して頂いた今日そのリクエストにお答えしてマリトッツォではなかったのですがこの”コロネット・コン・ラ・パンナ”を提供させていただきました。


カッポン・マグロ

2021.06.17
振草川天然鮎のタリアッテッレ 夏トリュフの香り

今年も天然鮎のシーズンが始まりました。

もともとイタリアには鮎はいません。その変わり鱒になるとは思いますが清流がある地域が限られますし、そもそも流通もありません。賄いように時々養殖だと思いますが鱒が届いてローズマリーとニンニクを詰めてローストにして食べました。それがイタリアでの唯一の経験でした。

イタリア中ざっとですが縦断旅行をしましたし、もちろん5年生活した中で内陸部ポー川流域では蛙、鯰、川カマス、鮒や鯉の料理の一部は見たこと、食べたことはありましたが、清流の魚はレストランや家庭に招かれて食べたことはありませんでした。

 

とは言え、地元豊川上流域、例えば振草川などなどで鮎が水揚げされるので、何かこの食材にあった提供の仕方を!とずっと試行錯誤をしてきました。前菜にしてみたりパスタ料理にも挑戦しました。主菜のお魚料理としても試行錯誤しました。

ただ、今思えばそれぞれ暗中模索・五里霧中と言った方がいい。

料理のクオリティーの問題のことも無きにしも非ずだったかもしれませんが、それなりのクオリティーであったとしてもお客様にチョイスしていただかなくては駄目なわけで、言ってみれば理想形は”相思相愛”でないと長く提供して行けないです。

それに鮎がうちの手元に届くのが鮎の解禁の6月中旬から9月ごろまでで、天候やお盆など入荷はないので実質2ヶ月はありません。試行錯誤する余裕もない中でシーズンが毎年過ぎて行きました。

 

ある時料理書をぱらぱらとめくっていてイタリア中部ウンブリア州”ノルチア村”トリュフの産地でもあるその村のレストランが掲載されていました。土地柄名物のトリュフ尽くし料理が掲載されていて、”鱒のトリュフ風味”って言うのが掲載されていたのですが、そのままだとうちの料理にマッチしない感じがしていたのでその写真は何度も何度も見ていたのですが、その時にはふとこれをパスタに転用した方がうちの料理の構成に合うのではないかと思い、もともと提供していた”のルチア風夏トリュフのタリアッテッレ”に炭火焼にした鮎のほぐし身を加えてみると、これがびっくりするくらい相性がよくって、それにお客様の評判もすこぶる良くって、今日に至るこの時期を代表する料理になってきています。


2021.06.16
今日もテイクアウトのご注文をいただきました。

2021.06.15
Crespelle al formaggio

久しぶりに仕込みました”リコッタチーズの詰め物をしたクレープのグラタン スカッパナポリ風。

以前ナポリを旅した折にどうしても行きたかった”Scappa napoli”ナポリの旧市街です。代表的な観光地でもありますが、ご多分に漏れず治安が悪い地域でもあるとのことで、ものすごく緊張して5時間ほど何度も何度もこの界隈を散策して歩きました。夜は恐いので朝いちばんに乗り込んでお昼頃まで滞在しました。それでも怖かった!

坂の下の町はずれにポツンと佇んでいた屋台のPIZZERIA。ただ、店にはPizza MargeritaとCarzone(このripienoの基になったリコッタチーズとトマトのフィリングと詰めた揚げピッツァ)だけの二品のみ。あとはビールとコカ・コーラ、ミネラルウォター。

吃驚するくらい清い屋台のピッツェリアでしたが早朝から揚げまくり焼きまくりで、朝食代わりにここのピッツァを買いに来るお客がひっきりなしでした。

で。ここで食べたPizza alla margeritaとCarzoneを超えるピッツァはいまだに出会っていないほどです。

その思い出の味をクレープとして再現しました。普段なかなかやらない料理なのですが、今回テイクアウトのご予約に合わせて少し多めに仕込んでお昼に提供しました。


2021.06.14
振草川の鮎

今年の振草川の初物の鮎が入荷しました。

 


2021.06.12
テイクアウト

今日のテイクアウトのお料理。

お客様からしばらく前にテイクアウトのお皿をお返しに来られた折に言われた言葉ですが、”フラスカティがおうちにやってきた”と。最近では何度も何度も唱えながら調理しています。ま。”美味しくなーれ!美味しくなーれ!”と同義語の様に。


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