2020.09.10
秋に向けて

久しぶりに仕込みました。”Tortelli ㏌ brodo”(シャラン鴨と生ハムの詰め物をしたトルテッリ雉のブイヨンで)です。やっぱり間違いない味です。

これも本当にに久しぶりにやりました。”冷製オニ海老と自家製ボッタルガのフェデリーニ”これも間違いないやつ。

このお皿も滅多にやりません。”真鯛のカルパッチョ蛎のタルタル添え”です。


2020.09.08
Agnolotti del plin

これから秋に向けての仕込みAgnolotti del plin(短角牛の赤ワイン煮とイタリア米の詰め物をしたアニョロッティ)です。


2020.09.07
良い道具

50歳を過ぎ(今年54歳)仕事に向き合う日々の中で、良い道具との出会いや、気に入った調理器具で調理していると何となくもう一段上の味に出来たような気持ちになります。まんざら、あらずもかな?の様に思いますが、どうでしょう。

ご近所のキッチン用品の老舗TAKATUさんは、そんなにしょっちゅうは行けませんが、こんな地方都市で、ましてやシャッター街一歩手前の広小路商店街の路面店ですが、一歩中に入ると素敵な職人仕事の息吹を感じる調理道具が所狭しと並んでいます。まだまだ日本のみならず海外の製品にも人の、職人の手仕事の良さを感じる道具がまだ残っているという安心感を与えてくれる正しい個人店です。

 

数年前に購入したこの焼き網ですが、もうかれこれ6年ほど魚や肉を直火でバンバン炙ったりしていますが、びくともしません。先日用事でTAKATUさんに伺った折にその話をして、予備にもう一枚頂きたいと予約していたものが届きました。

値段は忘れていましたがこの値段です。

安いか高いかで言えば正直安くはありません。日々の営業で消し炭を焼き直しているのは一枚100円くらいの普通の焼き網ですがそれは1ヶ月なんて持ちませんし、また別のところで買った焼き肉屋で使用する七輪にのせる焼き網なんて一日でパー。どっちがコパが高いかは一目瞭然のようにも思います。

普段なかなか伺えないので、来店の折にはあれやこれやと店内を物色して姿のよい、観眼麗しい道具を見つけてはどんな調理法に向くやらと考えをめぐらす喜びを楽しんでいます。

今回見つけたのが鉄の打ち出しのフライパンと無水鍋。もう向こうからおいで。おいで。されているみたい。ぞくぞくします。勿論お値段もそれなりにするので、今後頑張って購入するのが励みになります。

これも北野武さんが言っていた好きな言葉で『戦闘機や刀はその機能を突き詰めて行ったらあのような姿になっていった』まさに機能美!美しい調理道具もまさにそれです。その道具の調理する機能の為にそう形作られたフォルムでありまったく無駄な装飾がないのに美しい。そういった自分お気に入りの良い仕事道具を少しづつ買い足して、そんな調理場で仕事を続けていくのがこれからの夢です。


2020.09.04

2020.09.02

2020.09.01
Petto di faraona con crema di salvia

フランス産のホロホロ鳥です。気に入って使っています。

ボローニャで食べて吃驚した”ホロホロ鳥のディナおばさん風”と言う料理があって、現地では腿肉と胸肉両方提供しているようでしたが、日本人はぱさっとする肉の質感はあまり好まれません。なので腿肉で”ディナおばさん風”と言う料理をします。なぜかそればかりが出ます。必然、胸肉を別の調理法でメニューにONしていますがそういった理由からか出ません。美味しい美味しくないといったことではないのです。イメージです。で、考えます。

もう一つの逃げ道ですが、パーツで買うという手も実はあります。骨付きモモとかですが、これが同じメーカーで出てくるんですが別物です。二段くらい味が落ちてしますんです。だから✖、使いません。

で。この”ディナおばさん風”をメニューに載せるためには一羽で仕入れなくてはだめだと言うことですが、胸肉があります。それをどうやってチョイスしていただくかと言う問題が出てきます。もちろん美味しくなければ同じ土俵に立っていないということなので、美味しいと言うことはクリアーしている前提でどうすれば選んでいただけるか。惹かれる。もしくは思わず頼んでしまうネーミングを、そういった調理法を探すわけです。日々その他の料理もそんなことを堂々巡りで繰り返しているわけです。

一人の人間んで、そんな美味しいと思える料理なんて無尽蔵には出てきませんし持っていません。まだうちは多い方だと思いますが・・・。

と言うことでこの料理の話。

”ホロホロ鳥胸肉のセージクリーム煮を添えた、ラディッキョの赤ワインリソット”です。少しアレンジしていますが、マレオ村,Albergo del soleの賄料理がヒントです。

ローマに長く住んでロンバルディア州に移り住んでまず吃驚したことは、スパゲッティーなどの乾麺をほとんど食べないこと。リソットなどのお米料理やフレッシュパスタが主流。メインにしても、ローマは牛肉(とはいえ腿肉の切り落とし)か丸鶏のローストや豚肉など、あと卵料理も目玉焼き。チーズと言えばモッツラレッラでしたが、マレオでは、ターキーや仔牛肉、鶏肉については同じ。ただチーズに関してはゴルゴンゾーラやタレッジョの生産地に近いからか?どーんとホールで出て来て好きなだけどうぞでした。これは結構びっくりしました。

で。その時よく仲間のイタリア人シェフが作ってくれた仔牛またはターキーで作ってくれたセージクリーム煮に宴会で作り過ぎて残ったリソットを焼き直したこの地方の料理”フリッコ”を添えた料理をよく作ってくれました。その思い出深い料理を何とか営業用にアレンジできないものかと長い間頭の隅にずっと引っかかっていました。

とは言え一人の厨房で何でもやらないといけない現在、このお皿をひとりでどんな状況でもやれるか?といえば答えはNO,ただこのお皿の自分なりの及第点としてはYESなので、今後何かの機会には前もって分かっていれば、そんな状況であれば提供できる新しい一皿と言うことでKEEPです。


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