2021.01.16
ヘレンド インドの華

長年レストランを営んできて、自分も今年55歳!今までいろいろと考える年ごろになってきました。

今までどうしても必要に迫られて、数をこなさなくてはいけない時代もありましたし、不本意な状況もままありました。これからすぐガラッと一変できるわけではありませんが、少しずつでも自分たちの考えている方向に舵を向けて行こうと考えれるようになってきました。

ある意味背中を推してくれたのがこのコロナでした。4,5,6月と全くご新規のお客様は来店されませんでした。それでも何とかやってこれましたし、こんなにお馴染みのお客様の思われていたのか改めて気付かされました。

何で返せるかって考えた時に『料理とおもてなし』しかないってなったわけです。

今までももちろん思って営んできましたが、ま。改めて!です。

自分も料理人として今が多分ピークで、このまま10年くらいはこのテンションで行けるかと。心技体じゃあないですが、技だけで押していくのもレストランなんで。もちろん心だけでもね。ま。バランスです。

今回長年使ってみたかったヘレンドのインドの華を購入。

好い道具や什器でテーブルウエアを充実させていこうと思っています。

こうして使っていくと(基本夜だけ使用)、皆さん知っているし、『うちにコーヒーカップやティーカップがある』とか『いいお皿を使ってくれてありがとう』とか『料理が一段と香り立ってくるね』とか一言添えてくださる方の多いこと。ありがたいというか、皆さん知ってることに改めて吃驚。


2021.01.01
年が明けました

我が家の恒例お正月の風景。

お節料理はかれこれ10年ほどになりますか、浜松の”弁いち”さんのお料理になります。

きっかけは、毎年食事にお誘いいただいて、その流れで「お前もここのお節料理頼めば良いよ」ってなり、正直値段を聞いてはじめは怯んだのですが・・・今ではうちの年越しにはなくてはならない、食卓の風景になっています。

数日前から支度しているババの作るお煮〆や雑煮や年越し蕎麦〔今年は年越した蕎麦でしたが〕のお出汁の匂いで朝から台所はいい匂いがして、順々に二階から降りてくる三姉妹たちも口々に「いい匂い」って言って台所に入って来て鍋の中を覗いていきます。

正直に言って、この10年毎年楽勝で買える年ばかりとは限りませんでしたが、なんとかやり繰りしてお正月を整えてきました。継続してきたからこそ見えてきたことは、正しく誠実な仕事を施されたお料理を定点観測しているわけです。言ってみれば胃袋を掴まれているようなものです。悪いはずがありません。

思春期真っ只中なのに娘たちも大晦日からの三日間は友達と出歩かず、ちゃんと年越しの食事の和をなしてくれています。ありがたいことです。

ただ、ある意味嬉しいことなのですが、成長した娘たちの美味しい物好き、食欲旺盛で、年々お節料理〔初期の頃から主要食材の鮑、鴨、鰆、唐墨とかは僕ら大人の口には入りません〕ほぼ見てるだけで、もっぱらたつくりや黒豆など、言ってみれば縁起のいいお料理専門で、お重の角っこをもっぱらつついています。

子供たちが楽しそうにして箸を出すのを見ていることが喜びにだんだんとなってきている自分に気付きます。

願わくば、この子たちが、自分たちのような歳になった時に、この風景を思い出して少しでもその時の自分たちの生活においてよい何かになっている事をささやかながら願います。

 

もう一つ一の名物ババの作る”北海道甘々茶碗蒸し”今年は不発!毎年加減が違って、茶碗蒸しの甘さの加減で茶碗蒸し占いが出来そうです。絶好調の年は下手なプリンより甘いのですが、今年はとても穏やかな仕上がりに。・・・このくだり書いてて”今年は穏やかな年”になってもらいたいものです。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。


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