2019.10.21
正しい調理

Peperoni al forno ピーマンのオーブン焼き

昨日一日家で過ごしながら仕事を少しして、合間に調べもので見つけたレシピ(You Tube)ですが、今日仕込みの合間に試作してみました。

野菜料理ってシンプルだけれどその料理のポイント、抑えどころがちゃんと抑えられないと、だだ何となく火が入った野菜のなにがしらの料理!ってなりがちです。今お気に入りのこの検索Youtubeだとどんな切り方だとか、何を混ぜて詰めるのかとか、オーブンは何度だとか、焼きあがった状態など具体的に見せてくれているので、美味しそうなレシピだとか知らなかった組み合わせだったりとか一目瞭然で、とても重宝していますし、刺激になっています。

で。シンプルにパン粉を振ってピーマンのオーブン焼きですがちょっとしたポイントやヒントで一味違った仕上がりになりました。

実際にイタリア人が調理しているのを見ながら、確認できるこのYoutube検索って当時現地で食べただろう、作りたい風合いの調理法に出会える確率が断然上がりました。

ま。何気なく再現してみるか!なんて焼いてみたんですが、オーブンに入れて5分もすると、なんと芳しい向こうの町を歩いている時にどこからかに追ってくるカテゴリーの(日本ではにおわない匂い)がしてきます。ほんとちょっとしたことなのに???です。料理って奥が深いどころか、底なし沼です。

匂いって、ある一定の手順を踏んで調理していくうえでかなり如実に出来栄えのリトマス試験紙のようなものだ!って改めて感じました。こんな匂いしてたら美味しくないわけない。って匂いです。

これからまた勉強し直しです。


今日の仕入れ

フレッシュのジロール茸

 

フランス産コールベール(青首鴨)とペルドロー・ルージュ(山鶉)

 

今年は思ったよりシーズンが始まって出だし好調のジビエ。暇なこの時期に毎週数羽ずつ仕入れて少しずつストックしています。


2019.10.19
フレッシュポルチーニ茸

九月に入り毎週仕入れているフレッシュのポルチー二茸。傘の部分はラグーに。足の部分はドライポルチーニ茸に。せっせと仕込んでいます。

今年はマツタケが不作らしいのですが、ポルチーニ茸に関してはかなりいい状態のものが続いて入荷しています。

鰯とウイキョウの“シチリア風”サフランの香り


2019.10.18
料理もぐんと秋めいてきました。

遠山さんの“あやめ雪”初入荷です。

ランチのアンティパストとして提供している“炙った鰆のパンツァネッラ”9月に入ってぐんとうまみが増してきている鰆を知っていただこうと考案した一皿です。

“イタリア産兎のフレッシュポルチーニ風味”

火の入れ方が難しい兎の背ロースですが、バターで表面を焼きつけてから低温のオーブンでローストにすることでしっとりとした触感を実現できます。

今ほとんどの肉・魚料理にソースを添えません。その分焼いただけで美味しい食材を探すようにしています。ただこれもソースじゃあないかって言うことにもなりますが、今、毎週仕入れているフレッシュのポルチー二茸のラグー(オイル煮)の出来が今年は本当にいいので、しっとり焼きあがった兎の背肉には合うんじゃないかとずっと以前から思っていました。今回試しにで賄で作ってみて試食してみました。思った以上の仕上がりです。

以前であればちょっとこちらも遠慮するカテゴリーの食材であった兎ですが、勿論万人受けするとは思っていませんが、ぼちぼち偏見なくオーダーされるようになってきているので、コースのおすすめのお肉料理として自信をもってご案内したいと思っています。

真鱈の白子のムニエル ローズマリー風味

今年も始まりました真鱈の白子。


2019.10.16
Porchetta

近すぎたり、当たり前すぎてしまって見落としてしまうことがよくあります。このポルケッタって言う料理(お惣菜って言う立ち位置の認識でした)は、フラスカティに住んでいた時には当たり前すぎる料理だったので取り立てて気に止めるわけでもなく、帰国して暫くしてから知ったのですが、カステリ・ロマーニ・・・フラスカティを含むローマ近郊の古くからの別荘地帯であり避暑地の一角、アリッチャがこのポルケッタの一大生産地だったということ。ARICCIAの村はしょっちゅうロードレーサーの自転車でトレーニングの際通り過ぎていました。今思えば、ちょっとしたAlimentari(食料品店)やポルケッタやサラミ自慢のトラットリアなんかを訪れておけばよかった。って後悔している一つです。時代ってどんな風に変貌していくかなんて当時考えもせず、目の前のことにただただ夢中で過ごしていました。

`90年ころの日本のイタリア料理業界はまだピザ職人も世に出ていない頃ですし、当時のイタリアでそこに目が向いていた職人はまだ一握りでしょうし、そのもう少し前の時代では、ピッツェリアで日本人は働けませんでした。それに時代はバブルまっただ中で、高級志向のレストランテが需要の高かった時代でした。経営者にしても、シェフやスタッフにしても、勿論お客さんの需要にしてもです。もう一つ受け入れ先のイタリア側にしてもレストランテのカテゴリーでないと日本人を受け入れる体制はない時代でした。

時代が下って今日このようにイタリア料理や食材が驚くほどの細部に至り輸入される時代が来ようとは思いもしていませんでした。リストランテの料理もその多くが星付きの料理を模して作られるような傾向になってきました。それには日本ばかりではなく世界中が(料理以外も)皆同じような色合いを帯びてきているようです(車にしてもエンブレム取ったら僕なんかどこの車か全くわかりません)それに伴い振れ幅や振り戻しが出てきているように思います。現地で普通に食べられているような家庭料理や地方色豊かな料理にも以前に比べれがかなり日が当たるような時代になった兆しを感じます。

ポルケッタと言う料理、当時これは買って食べるもので、自宅で作るのはちょっと無理な(現地では子豚や親豚ではないにしてもそこそこの大きさの豚を頭付きで骨抜きにして、ハーブをすり込み、またもとの形に戻して縫製し、長時間かけてローストする料理)村の広場に屋台のポルケッタ屋があり、自分も数回買ったことがありました。

娘が(三女千春さん)がYou Tubeで世界グルメ紀行や孤独のグルメを見ているのを見てイタリア語の原文を試しに入れてみるといろんな料理研究家やシェフの動画、今現地の生の情報が手に取るように(自分みたいなネット下手でさえ)映し出されました。へたな料理研究家やかっこつけた料理をする人のは飛ばし、地元の料理好きなおじちゃんやマンマは粗削りながらホントの地の料理の仕方の画を映し出した動画が投稿されています。LE RICETTE  REGGIONALI ITALIANEなどの原書を見ても知らない地方の知らない料理であると、何となく料理のイメージがあってもその土地の料理の仕方であるとか、カットの仕方、鍋の中の状況とか全く分かりません。ほんとに便利な時代になりました。

まさか自分がポルケッタを自分で作ることになろうとは思いもしていませんでした。作ってみると思ったより簡単でした。(コツはオーブンで3時間ひたすらゆっくりローストすると言うことですが)ただ、豚肉と中に詰めるハーブ、それとローストの時間と3要素で仕上がり具合が決まってしまうので、そのシンプルな工程の中でいかに納得いくストラクチャーに持っていくかと言うことなので、初めての今回でそこそこ納得のクオリティーではあると思って提供していますが、今後続けていくうえで少しづつマイナーチェンジはしていくことになるとは思っています。

現地の豚の丸焼きで作るPORCHETTAにはならないにしても現地でいただくPORCHETTAの風合いに少しでも近づけていきたいとは思っています。

 


秋の味覚続々と入荷してきています

2019.10.13
名もなき町

何も予定のない休日はのんびりと午前中を過ごします。寝起きの朝9時から“新日曜美術館”(コンディションにより起きれないこともありますが)10時から“イタリアの小さな村”11時から”こころ旅・ダイジェスト版”・・・そうして過ごしていると何とか体が目覚めて体調が整ってくる感覚になります。

先日久しぶりに手に取った沢木耕太郎さんのエッセイ“旅の窓”を再読している時に、あ。そういうことだったのか。って思う件がありました。

”イタリアの小さな村”をはじめに観始めたころは、帰国してすでに20年程が経ち、日々の慌ただしさの中でなんとなく、忘れてはいないのですがちょっと隙間が出来たような、ぶかぶかしたような感じになっていたころで、そのTVの画面に映し出される普通のイタリア人の営みに改めて触れ、あ。こんなだったよなイタリアでの生活は。って、今もあんまり変わらないイタリアの田舎の村に住む人たちの営みを淡々と定点観測しているような目線が自分も住んでいたころの感覚で、さも自分もその村の住人になったような錯覚に似た感覚を感じ、忘れかけているイタリアの田舎に住んでいたころの心情を思い起こすことができ、その感覚がこの日本で味わえる時代が来たんだという実感を伴うことが出来ました。

“心旅”にしても、その場所に思いをはせてた人のバトンを借りて伴走者のような目線でその投稿者の歩んでいただろう道筋をたどる感じが好きなのでしょう。

どちらも出すぎなさがいい。

で。“旅の窓”の目線(このエッセイは沢木耕太郎さんが旅先で撮った一枚の写真にひとつのエッセイを添えた本で、50歳以上のそれなりに人生経験をしてきた人が読むと琴線に触れるフレーズに出会えるような気がしている本で、ふっと。たまに手に取り読み返したくなるお気に入りの本です)で今回、パラパラとページをめくっていて、あ。そっか。って思った言葉がありました。“名もなき町”・・・車で通り過ぎてしまうような小さな名前もないような町に何かのきっかけで立ち止まったりすると、急に現実味を帯びてそこに住む人の営みを感じられる現実の町として存在しはじめたりする。確かそんなようなことが書かれていました。

確かに、電車の車窓から次々に駆け抜けていく住宅、山間からすっと顔を出す斜面に張り付くように数件だけ佇む小さな集落。車で移動しても同じ。どんな人がこんなとこで住んでるんだろう。って思うような場所。あともう一つ思い出しました。飛行機なんか乗っていて昔はアエロフロートとかよく利用していたので、ユーラシア大陸のここ何処!って言うような場所の上空。スーッと一本の道、飛行機で暫く飛び続けても村や人の気配がないような場所にふっと数件の村らしい建造物が見えてたりすることがあります。そうするとそんな場所にすっと降り立ってみたい衝動に駆られたりしました。それはちょっと極端ですが・・・。

“イタリアの小さな村”“こころ旅”はその目線があったんだ。って。行ったこともない町に立ち止まって、そこでの人々の営みにちょっとだけ触れる。出過ぎない。彼らの生活にちょっと伴走させてもらう。その距離感が自分には心地よいってことに気付かされました。

 

 


2019.10.07
マジックアワー

高校生までは部活に明け暮れていたので夕焼けを見ない日がないような生活をしていました。飲食業界に入って住み込みのアルバイト学生時代はもう夕方外に居ることはほぼない一年を過ごし、これからはこんな生活が一生続くのか。なんて思ったものですが、幸か不幸かその後すぐ渡伊!それもヨーロッパって夏は北欧なんて白夜になるような地球の傾き。イタリアでさえ夏至の時期だと23時ころまでぼんやり明るいくらい。ましてやRis、Caccianiは高台にあったので仕事しながら夕焼けが見え得る様な雰囲気の元仕事ができるというほどの調理場環境でした。

ま。ちょうど今日、体調のバランスがなんとなくよくなく、出かける予定も申し訳なかったのですがお断りして、家で体を休める。何も考えない時間にしよう。と。で。映画を観ることに。それも疲れないやつで。と言うことで久しぶりに三谷幸喜さん監督作品2本“マジックアワー”と“有頂天ホテル”!

久しぶりに“マジックアワー”を観たのですが、改めて観てみると監督の三谷さん、そして個性的な出演者の俳優たち、それぞれから発する映画愛に溢れる演出にストーリーも含めぐっと来てしまって、劇中綾瀬はるかさんの台詞『なんか映画の中にいるよう』美術・種田洋平さんのセットとか、わざとセット感丸出しの演出で、その演出にマッチした裏方役が多く配置されていてるなと改めて感心し観終わって温かい気持ちになれました。

 

 


2019.10.05
玉葱のロースト

賄い イタリア料理屋とは言え弱った時には・・・

イタリア修行中フラスカティRIS,CACCIANI時代のこと。お昼の一斉賄はシェフのステファノがスタッフ20人分の肉料理を一気に仕上げてみんなでワイワイガヤガヤ、イタリア人らしいひと時、楽しい食事の時間でした。たまに自分も友人と飲みに行ったりしたりして、ついつい飲み過ぎたりすると20歳台で若いとはいえお昼にオリーブオイルで料理した肉料理はちょっと入って行かない。って言うことがありました。そんな時RISO(お米)は許可を得れば使って調理した食べてもよかったので、一応シェフに『昨日、飲み過ぎたのでRISO食べていいですか?』って『またか。まいいぞ。』って許可をいただいて“RISO BIANCO”言ってみれば“ご飯”です。とは言えイタリア米なので少し水分多めでオーブンで炊くのですが、日本のご飯のようにはいきません。が、まあ。まあ。それなりにはですが、贅沢は言ってられません。

それを嗅ぎつけて調理場に入ってきたホテルの従業員のおばちゃん(映画グランブルーでジャン・レノのマンマがホテルでパスタを作ってる場面がありますがそんなイタリア女性)”ルチア”!曰く『HIRO,私もちょうど、ちょっと食べ過ぎで胃が重いからRISO BIANCO頂いていい?』で。スコデッラ(パスタ皿)に山盛ご飯をよそってオリーブオイルとパルミジャーノをたっぷりとかけて『今日はさっぱりしていてダイエットにちょうどいいわ!』・・・もう何も言うことはありませんでした。

この3日ほど季節の変わり目か?夏の疲れか?たぶんその両方でしょう。ちょっと体調が落ちています。ほんの少しですが微熱も。いつもなら発熱すると一気に38度越えなのですが、今回は体の芯はそんなでもなく、まあ普通には動けるので何とかとか週末の今日は乗り切れそうです。で。賄いですが、さすがに体が弱ってくるとイタリア料理屋ではありますが日本人って言うことを思い知らされます。どう転んでもRISO BIANCOにオリーブオイルとパルミジャーノって発想にはなりません。そこはやっぱり醤油っ気がどうしても欲しくなります。食欲も少し落ち気味なのでそういう時こそ、ちゃんと食べないと。ってなります。

最近気に入っている“煎餅汁風 今日は蕎麦”に。茸やこんにゃく、牛蒡に白菜、油揚げ餅ふなどなど、具沢山に。煎餅(きりたんぽも)はスーパーで売ってなかったので(まだ鍋の時期には早いか!)車麩を購入。だし汁引いた中に(自分で引きますよ!)、しょっつると蛎醤油と味りんで味の雰囲気だけは何となくいいんじゃないかと言うあたりに。ほぼ鍋なのですが、そこに蕎麦を入れて。三つ葉をかけます。なかなかの出来じゃあないですか。

 

いただきました。


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