2019.09.01
古い雑誌Ⅱ

つらつらと雑誌をめくっていると、今では行き着くとこまで行っている料理店の紹介やお取り寄せの銘菓、食にまつわるエッセーに至るまで初期型?フォーマットが出来上がっていなかった時代の分、それに普遍的なこと、そういった老舗の(レストラン・和菓子店)お店に触れているんでしょう30年近くたっていても全く古びてなく、かえって新鮮に読めます。それこその真逆が女性誌で、その時代時代の最先端を伝えることが使命何でしょうが、今読み返すともう読めません。

 

お取り寄せの創成期なんでしょう。老舗の銘菓が並びます。どこも美味しそう。今では出尽くして紹介を依頼される人たちもなんか“気の利いたお店や商品”をっていうのがかえってあざとく見えるような企画になっているような気がします。

読んでいていい言葉がありました。我が愛しき洋食 歌舞伎役者中村富十郎さんの言葉『食べるものは少なくても、気持ちがあったかい時代でした。』

あとこれは蛇足。福岡伸一教授の言葉『食べ物はガソリンじゃあありません。車にガソリンを入れると動きますが体を作るわけではありません。人は食べ物を食べて体の隅々までいきわたって我々の体を形成してくれます。』

ともう一つ。『あなたは、あなたの食べて物でできている』


古い雑誌

この間、長女が数日かかけて家族の服をかけているハンガーラックの後ろに20年近く隠れていた本棚を移動、整理整頓をしてくれました。それまでそこに雑誌や文庫本、料理書が埋もれていることは分かっていたのですが、普段休日や帰宅後はちょっとまとまってそんな雑誌や本を手に取るような時間がなかなか取れませんでした。日の当たる場所に移動された本棚、懐かしさも含め目がいくようになりました。『あ。こんな本あったな。え。こんな雑誌買ってあったんだ。』で、今日は夏休み最後の日。子供たちも昨年ほどではないにしても(お尻にひがついていました)最後の夏休みの宿題にかかわっているので、自分も邪魔にならないように静かに部屋の隅でごそごそ事務仕事をやっています。そんな中でちょっと手にした雑誌がこれ。

30年近く前の雑誌。東京修業中に買ったものです。今マイブームは時々書いている“町中華”ですが、とはいえ潜在的に好きなカテゴリーの料理であり、豊橋に来てはや21年になりますが、深夜に仕事終わりになる飲食店従事者が深夜にホッと何がしらかを食べれるお店は深夜中華しかありませんでした。(今すべて廃業になってしまいましたが)自分たち30代40代の夕食(深夜食)を支えてくれていました。

僕の体の一部は当時お世話になった深夜町中華でできていると言えます。で。洋食は、ずっと昔から好きでした。これは自分が調理師と言う概念ではなく、食べ手としてです。ただ、洋食・西洋料理の文明開化明治維新後約150年近い歴史の中で、よくもまあ食材のない中で脈々と技術をブラッシュアップして維持してきていることに感慨を覚えるからです。

我がイタリア料理にしても今でこそ肉魚野菜やオリーブオイルをはじめ各種輸入食材も数限りなく入ってくるようになりましたし・・・。現在では自分らしさにどう向き合うかっていう時代にまでなってきている感がありますが、この雑誌当時では東京のイタリア料理店の一流店でさえかなり苦労して料理を作っている状況でした。そういったところの時代の空気を感じていた世代の者としては洋食のたどってきた歴史や構築した現在の洋食の立ち位置みたいなものにもかなり共感と言いますか先輩感みたいなものを覚えるからです。

ただ、現在地方都市ではなかなかちゃんとした洋食屋さんて見かけなくなりました。既製品もかなり出回るようになったことや喫茶店がそれを担っていったことそして喫茶店が衰退してカフェやファミリーレストランにその座を奪われていったことがあるのでしょうか?反面、実は自分も実際に趣味でプライベートで洋食を作ってみると、よくもまあどこにでも入るような食材を使ってひと手間二手間かけるとこんなに美味しくなるんだ!っていう仕事を構築して来た歴史をつくづく感じますし、既製品(ほとんど食べたことはありませんが)全く別もん!でしょう。是非、家でも食材をスパーなんかで買ってきてから作ってみるとそれを感じれると思うのですが。それにこういった仕込みの性質上手間がかかるので職人さんたちもある程度まとめて作って日持ちできるように料理を構築しているので、一度仕込んでしまうと、ある程度何回かに分けて食べれるような量になると思うのですが。“考えるより産むがやすし”じゃあないでしょうか?


2019.08.30
鴨さん

30年この仕事をしていてつとに思うことがあります。ここ10年くらいでしょうか、ま。レストランが一般化してきたことも大きな要因ではあるとは思いますが、『これが食べれない』『〇〇のアレルギー』などの要望がものすごく増えているように思います。時代の流れでそれはしょうがないことだとは認識しているつもりです。ただ中には。今まであった一番びっくりした例は、・・・『乳製品と玉子のアレルギーです』と言う方が連れの方のカップルでした。すべての料理パスタフレスカ→スパゲッティーに。もちろん彼女にはパルミジャーノチーズはかけません。バーニャカウダもにんにくを牛乳で煮だしているのでピンツィモーニオ(野菜を塩とオリーブオイルで食べる料理)に変更。記憶にありませんがそれ以外にもメインでの調整もしたはずです。が!ドルチェ確かクレームブリュレにバニラのジェラートを添えてだったと思いますが、『大丈夫です』・・・???です。で。『美味しいから大丈夫』ですって。スタッフ皆で顔を見合わせました。それってアレルギーじゃなくって好き嫌いですよね・・・。そのテーブルの調理の間、スプーンなど調理器具も別のものを使用して調理しました。確かその頃給食でアレルギーの食品を食べてショック死した小学生の事件があったころなので特にそういった要請には神経を使い始めた時期でした。

ま。これは極端な話ですが、その後もいろいろなNGな食材の要請がありますが、中にはこの人って普段どこで食事してるんだろう?この豊橋でこのNGの食材で調理ちゃんと作り分けてくれるお店何件あるの?って思うような人もちょくちょくいらっしゃいます。ほんと、普段外食どうしてるんでしょう。もっと言うとスーパーでも結構厳しいと思うけど。て。

で。しばらく前に『すいません鴨ダメなんです』って女子がいました。『いいですよ。じゃあ何か食べれそうなお肉に変えますよ』って聞いて来てと言うことになり、由貴さんがオーダーをとって戻ってきて『でもせっかくなのでそのまま鴨でいいです』『無理しなくてもいいけどね』と言う楽屋話がありながらその若いカップルの食事がつつがなく終わりお会計の時の話。『鴨、大丈夫でした?』『はい。美味しかったです』『この鴨は食べれたんですね?』『はい。前食べた鴨が臭かったのでだめだと思っていたのですが、この鴨は美味しくいただけました。』『・・・ちなみに、その鴨ってどこで食べたんですか?』『回転ずしです』『・・・そりゃあ。別もんですよ!一皿100円と何千円じゃあ、同じだったらおかしいですもん。ちなみにうちが使っている鴨はフランスシャラン産の鴨で、日本に入ってきている鴨でもトップクラスの鴨です。もし初めに言われた通りこの鴨がダメならどこで鴨食べてもダメでしょう』

と言うことがあり、その後定期的にそのカップルが来店してくれるようになりました。ある時から彼女のことを“鴨さん”と呼ぶようになりました。

 

 

めでたしめでたし。


8月大活躍のお皿“お魚と桃のマリネ”ほんと8月はこればっか作っていました。

うちで一番出るパスタがこれ。定番“ノルチア風黒トリュフのタリアッテッレ”

今日仕入れた2㎏の真鯛。抜群です。


BARの思い出

 

 

ちょうどこのお題を掲げてこの数日間の間に偶然耳にしたラジオ。女性アーチストのパーソナリティーがそのラジオの番組で、『私が中学生のころ喫茶店で試験勉強するのってとても御洒落だった覚えがあります』同世代なので言っていることってすごくわかるのですが、食べ盛りの中学生で当時喫茶店で数時間過ごすのに際してドリンクやフードをまともに注文していたら一か月のお小遣い一瞬に吹っ飛びます。それともう一つ言われていたことは、『カフェと喫茶店の違いは、喫茶店は、行きつけ感がある。』で。カフェは、『チェーン店も含めて気分で決めていたり、最寄のCAFÉ〇〇』って言われていて、親近感や使い分け方って改めて面白いな。って納得しました。

昔話、イタリアのことを書きたくなりました。で。今回はイタリアのBARを通して当時の自分が見てきた景色。で。これから書くことは30年前のイタリアで自分か経験したこと。を思い出したことをつらつらと書いていくと思います。

`86年に初めてイタリアの地を踏みました。

`86の確か4月3日とかそんな頃、ローマ・ミケランジェロ空港に着いたその夜にローマ・チェントロにあった当時入社した日伊興産の運営するローマ日本食堂のニッポン屋で夕食を出した頂きました。同期の同僚男女4×4の8人、皆胸がいっぱいなのと、長時間の飛行機移動、旅慣れずに出された機内食の食べ過ぎで、せっかく出された食事がのどを通りませんでした。緊張と長旅の疲労、早く部屋には開放されたい思い出いっぱいでしたが、成田空港から引率していただいた野沢(現ICFの職員)さんの案内で、近くのBARに皆な連れて行っていただきました。皆注文の仕方や内容が分からないながらもそれぞれにカプチーノやカフェラッテなどを注文していきました。なぜか自分は、初対面のイタリア語が流暢な野沢さんに興味を持ち怖いもの知らずで『せっかく来たんでイタリアらしいBARで飲めるものって何ですか?』『・・・じゃあ。君、お酒飲める?』『はい』『じゃあ。これ飲んでみますか』って進めて頂いたのがフェルネット・ブランカのメンタ・ブランカって言うイタリアの食後酒で、養命酒をミント臭くしたようなそんなにお酒の経験値もないころの当時、一口口に含んで強烈に感じたディジェスティーヴォ(食後酒・薬草酒)でした。それなりにお酒はたしなんでいましたが、日本で普通に流通しているお酒で当時そんな強烈なお酒は飲んだことはありませんでした。イタリア到着初日から強烈な洗礼を受けました。あの経験は一生忘れません。

すいません途中です。


賄い“餡掛け八宝菜風ちゃんぽん麺”

夫婦二人の営業になって早4年半です。青さんがいたころ、3人体制ならばご飯を炊けるのですが、二人となるとランチ営業終了と並行して片付けと仕込み、その合間を縫って賄づくり、打ち合わせなどが入るとその賄もままならないことも度々です。ディナー営業のスタート6時直前に賄だと落ち着きません。そんな時はお昼ぬきでかえって営業してしまった方が精神的にも慌ただしくしなくて済みます。ですからお店に今お米は置いていません。

その分ここしばらくはご飯と言うものを一週間で換算してみてもかなり食べる機会が減りました。やっぱり日本人なので、つまるところご飯です。ただ週のうち家で晩酌をやりながら時々『やっぱご飯食べたい』となるわけです。

とは言え。普段の賄は冷蔵庫整理が基本です。それかパスタになります。非常食兼なんでも野菜をぶっ込めるうどん、蕎麦、ちゃんぽんの麺は常備菜で何かしらがストックしてあります。

今日は無償に野菜が食べたかったので、そんな時は迷わず中華(マイブームの町中華)です。

若いころ先輩達、厳しいけれど手際よく美味しい賄いぱっぱって作れる人って尊敬しました。そんな頃、自分が向かっていった賄いのジャンルは中華でした。割とだれも賄いで手を着けなかったジャンルだったことと、野菜担当の頃使わなくっちゃあいけない野菜とか色々出ると洋食や和食だとそのすべてをぶっこんで作るって忙しい中だとなかなか難しっくって、その中華だと味付けのパターンだけ2~3パターンもっとくとあとは片栗粉でとろみをつけてゴマ油を入れればかなり美味しくなります。ほんと下手なお店で食べるより美味しかったりします。近頃は家でも“中華の日”って言って自分が得意なピータン豆腐、八宝菜、マーボー茄子、白菜のたたき(近所にあった中華料理店“天華さん”の自分たちが好きだった料理)、手羽先の八角煮、野菜とその時あるお肉の牡蠣油炒めなどその時の気分で4~5品作ることがあります。家族にも結構好評です。ちなみに今週の休みは“中華の日”にしようと思っています

今日の賄はそんなんで、野菜が無性に食べたかったので、ちょうど1玉冷蔵庫にあったちゃんぽんの麺を野菜とランチで出た甲斐路軍鶏の皮、切り落とした鰆の切り身、小イカと海老は西浦プレート用の材料から少しもらって、味付けは我流の八宝菜風で行きます。にんにく風味で肉魚野菜をさっと炒め、中華スープと砂糖と塩、コショウで味を調えておいて片栗粉でとろみをつけて仕上げにごま油をひと垂らし、完璧です。

 

 

美味しくいただきました。


2019.08.29

バニラのジェラート豊橋吉田さんのパッションフルーツをたっぷりと添えて


2019.08.26
おかしわ

この“おかしわ”と言う菓子を知ったのは20年前。豊橋に引っ越してきて間もないころで、自分んも30台で若く体力もあったので、奥三河を結構隅々まで走って少しでも地元の気候風土や土地柄を地形からから体に入れようと思って、時間が取れると自宅のある新城からバイク(SRX400/初期型のキック式)で、道すがら直売所を発見した時に買い物できるような気分の時には車で

 

すいません途中です


2019.08.14

新城遠山さんと正木さんの夏野菜の取り合わせ“菜園風”

野菜のアンティパストのバリエーションとつけようと思うとものすごく野菜一つずつに手間がかかります。ただこの暑い中、誠実な農家さんの作ってくださる元気野菜ってこちらとしてもぜひたんと、わしわしと食べていただきたいって心から思います。ほんと畑直送なんだから。残ったら僕らの昼の賄になります。僕らも元気になります。ほんと美味しんだから。

お盆用に気張って仕入れたハタ(2.5kg)です。アラは食べがいのある量なのでせっかくなので鍋に!暑い時に熱い料理を食べて夏バテを吹っ飛ばせです。

この時期汗のかき過ぎで塩分が体から抜けて行っている実感があります。以前お客様のドクターに言われたこと『あなたみたいな仕事をしているとこの時期ポサリスエットとかを摂りなさい。ただの水だけ摂取していると塩分が足りなくなるよ。うどんや拉麺の汁なんかも全部飲み切るくらいでちょうどいいくらいだよ』って。

そななこともあって、あと、お盆週間で何かとバタバタと忙しく自分たちの食事がどうしてもおろそかになりがちのこの時期でもあるので、鍋だと野菜も摂れて、ハタのアラからコラーゲンもあるでしょう。お肉も入れましょう。スープもちょっと塩を利かせ飲みましょう。そうすれば一石二鳥、三鳥です。暑さを乗り切りましょうです。


2019.08.10
北海道産仔羊

今回は内臓付きで送ってくれました。せっかくなのでローマ風のアバ(内臓)とカルチョーフィ煮込み“Coratella di abacchio e carciofi”を添えました。

 


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