2019.06.30
休日に

今週も土曜日の予約が有難いことにすごいことになっていたので、お互い疲れ切っているだろうという予想の元に、前もって昨日の段階で由貴さんに先週と同じで『お昼は自分つくるから。夜は任せた。』と言うことで、あり合わせのパスタとオリーブオイルでペペロンチーノのリングイネにしてみました。

家で家族と一緒に食べるシンプルなパスタってなかなかいいものです。


2019.06.28
天草産特大鮑のステーキ 香草風味

先日入荷した天草産特大鮑はあまりに型がよいのでステーキにすることに。

ま。いつものことですが、めったにこんなにそろった型が出るわけではないので、売れなくていいから。くらいの気持ちで丸一個売りの方が気持ちいいんじゃあないかと言う話になり。久しぶりの“鮑のステーキ、香草風味”です。

かえってこういう食材、料理の方が出るから不思議です。

“ホロホロ鳥のディナおばさん風”はなぜかよく出ます。出る料理と出ない料理の違いっていつも翻弄され、悩みます。


2019.06.24
Trippa alla friulana

20年から作り続けているこの”フリウリ風”トリッパの煮込み。日高シェフのスペシャリテの一つで、初めて食べた時はびっくりしましたし、この料理を当時日高シェフは34歳くらいで作っていて、この完成度!自分も経験を積むほどに早熟の天才の仕事!って驚きは増すばかりの料理の一つ。

料理工程にしてもよくぞまあ。複雑ではないにしても要所要所をきちっと押さえた手順を踏んでいるからこその仕上がりに持ってゆけます。これ作ってると幸せを感じる料理の一つ。

そんなにぽこぽこ出る料理ではないですが、はまる人ははまってしまう。ってういタイプの、万人受けはしないが一部のコアなファンに支えてもらって今日に至る。っていう料理です。そのくらいがちょうどいい。作業工程がかなり時間と手間がかかるのと、提供する時も一仕事あって今の出具合がちょうどいい感じ。

“Salsa alla crema di peperoni” “ローマ風”レッドパプリカのクリームソース。このリチェッタをイタリア料理の原書で見つけた時は宝物を見つけたって思いました。こうゆう料理ってとってもシンプルな作り方なのにちゃんと素材について要所要所を押さえてあるんでちゃんとできるんです。レシピや作り方を知らないと手も足も出ないのがこういった郷土料理。でもこういう料理って作っていても、食べても安心するんです。やっぱ、こうゆう素朴で旨い料理がいいです。自分には。


2019.06.23
休日に

何よりのごちそう“あまあま玉子焼き”。久しぶりの何にも予定のない休日の朝(中学生の千春さんが試験週間と言うこともあり今日は外出の予定もなし。)いつもより寝坊をしてぼーっと起きだして、目覚めのコーヒーを飲みながらBSTVの“イタリアの小さな村”を観ていると(今日はラッツィオ州なので普段よりより親近感を覚えながら見ていました)千春さんが焼いてくれた好物のあまーい玉子焼きを運んできてくれました。

この玉子焼きとトースト、コーヒーがあれば完璧な休みモードが実感でき一週間の疲れも和らぎます。もう、吹き飛ぶようなっていうほど若くはありませんが・・・。

で。昨日から由貴さんと役割分担しておいた『お昼は俺作るから。夜は任せた。』で、シンプルにポモドーロのスパゲッティを子供たちもそろっての昼ご飯です。今日は試験中の子供たちと机を並べて普段全くできない事務仕事をと思っているので、外出はないので、パスタを作りながら昼ビールのプルトップを“プシュッ”と!ささやかな自分へのご褒美です。

 


2019.06.20
ホロホロ鳥

フランス(ブルターニュ)産ホロホロ鳥の“ディナおばさん風”


2019.06.19

2019.06.18
イタリア(ロンバルディア)産驢馬(ロバ)

2019.06.17
炭焼き

近年心掛けていることは、今更あらためて言うまでもないことかもしれませんが、作り手・生産者の顔の見える食材を使ってその食材をシンプルにイタリア料理の技法を使って調理する。と言うことですが、今までの自分のルートでは“炭”に関していうと炭焼職人であるとか、どこどこにこういった炭を焼く人がいて紹介しましょうかであったり、とそういった接点が全くありませんでした。

今回渥美フーズさんの依頼でイタリアのワイナリーのイタリア人三名と東京のインポーターさんを招いて渥美フーズさんの系列店である“まあるいおさら”さんで料理をコラボして作らさせていただいたのですが、そこの責任者である久岡さんと意気投合したのですが、人見知りの自分がなぜか?って思うに彼が九州(宮崎県)の出身て言うのが一つにはあると思いました。うちの母ちゃんが鹿児島、知覧の出と言うことがあり、自分の半分には鹿児島の血が流れているので、今までの経験でなんとなく西側(西日本)ってなんとなく人や風土、その営みの中から生まれる食材など共感を持つことが多いような気がするからです。その筆頭は綿貫画伯で柳川出身ですし。

で。その料理フェアーで久岡さんが用意してくれた炭で短角牛を焼いたのですが、また一段と綺麗に焼けました。ましてや山から自ら切り出してきた木を使って昔ながらのその土地の生活の営み、サイクルで二ヶ月かけて炭を焼くご夫婦の、里山で炭焼きをしながらの暮らしの一端を伺い。初めて炭を送っていただきました。

初めて箱をひたいた時の端正な炭の姿を見て愛情をかけて焼かれた炭なんだなあとひしひしと感じる佇まいです。こういった素材を基に短角牛や甲斐路軍鶏の骨付きモモ、フランス・シャラン産鴨やクロムツなんかをシンプルに炭で焼き上げるって一層身が引き締まる思いです。

 

 

 


2019.06.16
同じところで笑えると言うこと

さっき寝たばかり(気を失ったように)で、今日のスケジュールは枚方の先輩のお店(タベルナ・クッチネッタさん)への移動もあるので9時に起床。で、昨夜の御伴の友人は朝9時に名古屋なので7時には動いているはず、さて大丈夫でしたでしょうか?

自分でさえやっとの思いで起き上がり近鉄とJRを乗り継ぎ枚方へ。

かれこれ10年ぶりの先輩のお店。先輩とは30年前ローマで出会ってからの付き合いで、その後アクア・パッツァで直属の上司となり、その後それぞれが地元に帰り独立開業。その後もお互いのお店に行きあったり、東京で時々あったりする仲ですが、彼の料理をいただくのはほんと久しぶりで、接客の奥さんにお会いするのはそれこそ10年ぶりです。プリフィクスのメインの付くコースとSOAVEを注文。彼の魚介を使った料理は憧れであり目標です。したがってパスタはヴォンゴレ・ロッソ、メインは鮃とハマグリ・赤玉葱のグアツエット(ローマ風魚介と野菜を使った蒸し煮料理)をチョイス。間違いない味であり、どこの料理を食べているか、根っこのしっかりした料理!

最近自分って食べ歩きってほとんどしないんですが(オープンな引きこもりですから)月に一回くらいは仕込みの合間を縫ってご近所の料理屋さんに行くようにしてるんですが、何をしに行くかって言うともちろんお昼をいただくんですが、仕事ぶりを拝見さてて頂いて『あ。俺も、こういうふうにやれてるかなあ。』だったり『先輩がここまでやってるんなら俺なんか、もっとやんなきゃな。』って背筋を伸ばすために料理屋さんに伺っているようなものです。今回なんてまさにそれを確認してるようなものです。

・・・・・・(話は飛びます)・・・・・夜は京都に戻り木屋町の友人(彼も同じ時代のローマでの同僚です)のイタリア料理店に、先輩も一緒に『ほんと久しぶりにローマの同窓会にしよう。』と言って夜の営業を休んでくれました。

それで彼のお店でいただいたのは“カンパーニャパンとモッツアレラのクロスティー二” “野菜のアンティパスト” “子豚のポルケッタ・アリスタ風” “ウイキョウとお魚のリングイネ” “短角牛の赤ワイン煮” グラスのスプマンテとお任せのワインはCa`del boscoの白ワイン。その後吃驚したのがAntinori社創設600年を記念して1985年に作られたマグナム限定のワンン“SEICENTINARIO”と言うマグナムボトルが今日のおすすめのグラスワインで提供されていました。

当時イタリア在住の頃、このワインの存在を知っていつか手に入れようと思ったころには今ほどではないにしても徐々に希少性が出始めて値段が吊り上がっていくのと、エノテカの店頭であまり見かけなくなっていき、帰国する直前に再会して迷わず購入(`94の話)。しばらく前に満を持して抜栓したワインでした。自分の5年のイタリア修行時代を思い浮かべるうえでも印象深いワインの一本がまさか日本でそれもこんなタイミングで抜栓られていてグラスで出てくるなんて。役者がそろいすぎ、なんかできすぎです。

そういったことも含めて今日お昼先輩のお店でいただいた料理とこの友人の料理。と出来過ぎなワインとの再会をいただきながら3人で話す会話は、同じような思いや情熱を抱き同じ時代に、それも割と近い地域【彼らは同じ研修先、ラッツィオ州の海辺の町フュミチーノ(映画“道 ラ・ストラーダ”)の撮影地であり、僕はローマの山手カステッリ・ロマーニの一角フラスカティ】で時々一緒に食べ歩きを共にしながら、お互いひとりで海外に暮らすさみしさを分かち合ったり、将来の夢を語り合ったりしたことが30年の歳月を経て、それぞれに家族を持ち、今までいろいろあったにせよ、自分の腕一分で勝負するような小さなイタリア料理店を営み、これまでやってきたこと・人柄が表れるような仕事をお店作りや料理から感じ、お互いこの30年の時間をかみしているようなひと時です。ほんと一言で例えるならば《同じところで笑えるということ》実際に同じところで笑っているし。一皿食べて出所が皆わかる料理を出してるし。根っこがこの3人は一緒って言うんでしょうか。たぶん同じ時代に同じような大志を抱いてイタリア渡航して修行をしていた人は300人くらいいると思うんですが、樹に例えるならば、根っこから何を吸い上げて、葉っぱがこうで。こんな実がなりました。って『だよね。』って言いあえる。共感できるのは僕には日本中でこの二人だけ。その二人とこうして膝を交えて今日同じ屋根の下で語らい寛いでいる。って、ほんと今日ここに居れて幸せだなって。この30年を振り返るとてもいいきっかけになりました。

 

 

今、現代では働き方改革って言われたりしているようですが、修行って自分でも当時すごく嫌な部分はありましたし、自虐ネタになりますが『時給計算するとやってらんないよねえ。』って正直思っていました。勿論嫌なこともありましたがイタリアで素晴らしい時間を過ごせたことが今の自分の宝物になっていて、その当時の思いを枯らさないようにであったり、自分らしくって何だろう。って思ってこれまでやってきましたが、青春時代“若さゆえの根拠のない自信”を担保にこの世界に身を投じもがき悩んでやってきましたが、今日ちょっと預けておいた担保が返ってきた思いです。自分を信じてやってきてよかった。ってほんと思いました。こんな仲間と知り合えて自分て幸せだったんだと。

人生って色々あるけど、コツコツやっていると料理の神様って見ていてくれているんだ。って。

 

ふーっ。書けました。久しぶりの大作。ほんと最近時間がなかなか取れなかったんで。これで一安心。


2019.06.15

土曜日の今日,友人の結婚式出席のためお店は臨時休業し、京都に向かいます。普段絶対に休まない、休めない土曜日を祝辞出席と言うお誘いでの臨時休業、そりゃあ楽しまなくてはその甲斐がありません。

新幹線豊橋駅で久々の鰻飯を購入。もちろんビールと文庫本が旅のお供。鰻飯はここ数年の鰻高騰のあおりを受けて値上がりしていました(1900円)が、以前より少し鰻が多く盛られており、それよりも嬉しかったことは、味付けがよくなっていました。近年こういったものって値上がりせずに、値段据え置きで質が落ちていていてがっかり!って言うことが多い昨今。自分にとっては好ましい出来事ですし旅を彩る非日常感を演出する駅弁ですから幕ノ内あり、おにぎりやサンドウィッチはサクッと食べれますが、やはり折詰、弁当箱が旅情をかきたてて豊かにしてくれます。豊橋は豊橋稲荷がおひざ元なのでお稲荷さんの折詰は定番ですし。なにしろ幸先がよい旅の始まりです。

で。旅の御伴は、何度も読み返していてすっと本の世界に入っていけるもので、京都らしいチョイスということで『新選組血風録 司馬遼太郎著』に。宿泊する四条河原町からそれほど遠くないところにある新選組由来の壬生寺に、もし時間が取れれば行ってみたいと。(本当は久しぶりに”竜馬がゆく”をこの機に再再・・・・読。って一瞬思ったのですが、第一巻だとまだ竜馬も江戸にも出ていないので、今回は新選組側、言ってみれば幕府側から京都を感じる旅にと思い定めてこの本のチョイスにしてみました)

今回は二年ぶりの京都。20歳過ぎに始めて京都に行って30年、かれこれ10回弱は多分訪れていると思いますが、吃驚するくらい京都観光をしていません。ほぼ人に会う旅が多いって言うこともありますが。ネタばらしすると今回も土日の二日間で箸、おだし、醤油に全く触れず!フォークナイフ、ワイン、ウイスキー、ジンの日々。で、観光する時間も全くなし。ただ今回知人にお借りした京都の観光ガイド本でかなり予習したので次回京都に行くことがあって、時間が少しでも取れればちょっと違った京都を発見できるかも?と言う実感を持つことが出来ています。とは言え今回も観光はゼロ!ま。しいて言えば北大路駅から鴨川に沿って上賀茂神社に歩いたことと、上賀茂神社にお参りしたことでしょうか。

で。今日のメイン、友人の結婚式は彼の“上賀茂神社”での神前式です。身が引き締まります。なんかいいですね。こういうのって。大人の結婚式ってこういうのなんでしょうね。

この日は物凄く雲行きが怪しい一日で最後の最後、式後のグループ写真のあと新郎新婦の記念撮影時の終盤まで何とか雨も待っていてくれました。ま。降りだした時にはバケツをひっくり返したような瞬間的な集中豪雨でしたが。

 

 

 

で。披露宴は彼の“イル・ギオットーネ”さんでこじんまりとしたアットホームな披露宴でした。個人的には久しぶりに笹島シェフにお会いできるかもと期待していましたがこの日はいらっしゃらずでした。

自分がどしょっぱつから友人代表で祝辞で。由貴さんに添削・赤ペン入れてもらっていたのですが、このスピーチが場の雰囲気をほぐしことが出来た様で、その後の式もほのぼのとした雰囲気に包まれ、和やかにつつがなく式を終えることが出来ました。

そのまま場所を変えて二次会のこれまたイタリア料理店へ移動、またひと盛り上がりがあり深夜1時に御ひらき。で、二次会から参加した友人が表に出たら一緒に歩きだし、『ねえ。これからどうするの。予定ある。』『・・・(ま。こうなることは分かっていましたよ)いえ。無いですよ。どっかあるんですか?』『祇園で良い?ワインバー?それともオーセンテックバー?』『じゃあ。オーセンテックで。』そうして京都の夜は更けてゆきました。鴨川を望むそのバーの窓越しが白み始める明け方4時に最後の一杯と言う誘いに二人で凍った“GIN”で京都での再会を祝し明け方の烏丸四条をタクシーでホテルに戻り京都の初日が暮れて?いきました。

初日から濃い!

 

 

すいません途中です。


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