2020.03.22
大根の花と菜の花

嵩山の風景

久しぶりのほっくりする風景を!


新日曜美術館選 

今朝放送分の新日曜美術館は、今の新型コロナウイルスの状況(美術館が休館されている昨今の状況)を鑑みての再放送。“絵本作家スズキコージの世界絵本とライブ絵画制作”ちょっといろんな意味で衝撃を受けました。

小学一年生の頃に書いた絵日記の色彩の鮮やかさや、しっかりとしたクレヨンの描き方。そして高校生の頃のエピソードは、あまり人とのコミニケーションが苦手ながら体育大会の開催に際して催事する一切合切を彼が作ったという当時の美術部員の後輩が話してくれたエピソード。その後、東京の美大を受験してことごとく落ちたことについて『自分はこの時アカデミックな絵画には向かない人間だったと気づいた』と自身で語ったこと。その後もずっと絵にはかかわっていて平凡パンチの挿絵にかかわるも40歳ころまでは鳴かず飛ばず。ある絵本が賞を取りその後今のような売れっ子作家になったという半生でした。

番組の中で、絵本の作品について子供に媚を売るというか子供向けに書かれていますかと言う制作のについての心のありようを質問された時に『子供向きには一切書いていない。ただコミニケーションは取ろうという意識は持っている』それに「商品として絵本をお母さんに手に取ってもらわないと商品として成立しないですよね」と言う質問にもそういったスタイルが一貫んしていました。ただ印象としてはいつも思うのですが、僕の思う天才ってはたから見るとえっ!と思うことやすごいと思うテンションをずっとキープしながらぶれない!それをひょうひょうと当たり前の様に続けられる人のことで、ひょいと垣根を飛び超えて行く人。まさに彼は僕の思う天才でした。ビンビン来ました。

以前ある作家の方がラジオで語っていたことで『ほんとの作家の人って言う種類の人は、書かざるを負えないという衝動を持ちづづけている人のこと』確かそんなことを言われていました。まさに彼は絵で実践している人に感じました。

あともう一つ。志村けんさんがスポーツ紙で語っていたこと。インタビューアーがもしこの職業でなかったらどんな職業についているか?と言う質問に対して『そんな生半可な気持ちでこの仕事をしていません』と。

そしてTVに映し出されるスズキコージさんの生き生きとした筆致の絵からは、人に媚びるとか、受けを考えてとかみじんも感じません。ご自身が感じたままをキャンバスに描き出しています。子供だけではなく大人のファンも多いのもうなずけます。

こんなご時世ですが今週、うちの営業も少し明るい兆し、卒業や合格祝いの食事会、少しでも早くのその状況の終息を願ってなのか、普通の生活をを少しでも過ごそうとの思いか、様々なご家族の語らいを肌で感じることが出来ました。普段そんなに多くないご家族での来店が例年ですとこの時期は多くなります。今年はあきらめていましたが今週は多く来店され、帰り際にお子さんがニコニコしてお帰りになり親御さんがそれを見守る姿は疲れを一時忘れさせてくれます。

誰の為に自分が存在しているのかを仕事を通じて認識していることの素晴らしさについてちょうど今日お馴染みのお客さまにも言われました。そういった感覚で仕事をするようになるまで何年も何年もかかりました。実際そんな感覚になったのはここ数年のことです。この世界に入って34年。お店をオープンして22年。この20年余りでもいろいろな負の出来事がありました。表面的な営業だけではなくお店のバックヤード的な食材調達の分野から見ても決して平たんな日々ではありませんでした。

今現在はコロナですが、20年前はヨーロッパの狂牛病、口蹄疫で輸入が始まり始めていたヨーロッパの四つ足の食肉輸入が白紙になり、その後その時点に戻るのに10年以上後退しました。その後宮崎を中心とした国内の狂牛病の発症で、お付き合い先の業者さんから当時の現地の生の状況を直接何度もうかがうことがあり、身につまされるようなお話がいくつもありました。その後も国内、ヨーロッパの鶏インフルエンザで、つい最近まで2年ほどヨーロッパからの家禽類の輸入制限がありやっと解除されたばかりです。今はあまりニュースにはなりませんが、ここら辺、地元を直撃した豚コレラ!食をめぐる負の遺産は2年と開けず僕らの周りに起こってきました。

うちみたいな仕入れの仕方(少数精鋭の仕入れ先)ですと、もちろん作り手の顔がダイレクトに浮かびます。

いかに日々の普通の営みが大事なのかと日々突き付けられる環境に身を置いている実感があります。もちろん遠山さん正木さんなど身近に、まっとうな野菜を作ってくださる方の背中を日々感じれる環境もあります。若いころの自己満足的な料理観はお店を営む中でどんどん剥がれて行きました。顔の見える食材を使い。顔の見えるお客様と対峙していく中でそういった感覚が必然的に生まれてきたというよりも、いろんな鎧っていたものが剥がれ零れ落ちて行ったからだと理解しています。

今日このスズキコージさんの絵を見て。70歳を超えての佇まいを見て、生き様を垣間見たような気がしました。なんかちょっと琴線に触れる朝のホックリするひと時でした。


2020.03.21
Torta di mela

(ACQUA APZZA)日高シェフのレシピのリンゴのタルトです。

約三年ぶりに焼いたこのタルト。こういったタルトにはほろ苦い思い出があって、

 

 

すいません途中です。


2020.03.17
“君は天然色”

こんな時期だから、楽しいことを書きましょう。

初めに一つ。いつも心掛けていることがあって、テンションが低かったり、忙しく腰を据えて向き合えないときなど無理して書かない。あともう一つ心掛けているのは、最近気にいっている言葉で、勝新太郎さんが言われていた言葉なのですが『一旦セリフを冷蔵庫に入れるんだ。』・・・テンションが上がるようなことがあった時なんか、すぐ書いたりすると気持ちや思いが走りすぎてしまって面白くなくなったり、文章が空回りしたりするような気がして、その言葉を聞いてからちょっと自分の中で書こうと思う題材の熱が冷めてから書くことにしています。

それと今回間が開いてしまった一番の理由。《脱臼しました。》三週間前仕事終わりに店の前に車を停車させ、ちょうど週末と言うこともあり三往復ほどの荷物がありその最中のこと、何気なく荷物を後ろの荷台に放り込み、さあもう一回。と思った矢先、スコーンと足元の砂利に足を取られ受け身を取るという間もなく右手の薬指から落下して、ハッと気づくと件の薬指の第二関節からあらぬ方向に向いていました。とっさに骨折!折れたと思い、左手で指を握って抑えたのですが、その瞬間に《カックン》と元に戻ったようで、痛いながらもなんとか動きました。その後診察していただいて【靭帯損傷で全治4週間】とのこと。で。2週間は仕事はしていましたが関節がずきずきと痛んでほかのことに集中できませんでした。それがちょうどコロナウィルスの拡散時期と重なりしばらく間が開いた次第です。

で、本当は昨日の休日はキャンプにどうしても行きたかったのですが、先日から子供たちも休校で家に閉じ籠ったきりと言うこともあり、自分の方もちょっと滅入っていたことと重なり、山に一晩こもって家族でゆっくり過ごそう。焚火の火でも眺めながら酒でも飲んで少し気分転換でもしたいなあ。と。

次女に振られて、三女も『お姉ちゃんが行かないんなら・・・』結局、家族で焼肉に行くことになり、ある意味達成?焼き肉店のガスコンロの炎を見てお酒(熱燗)をすすって、つじつまを合わせていました。

つまるところキャンプはだめ。でも、娘たち『じゃあ。焼肉行く』って言うお誘いには、二つ返事で『行く』ですから・・・。まあ。しょうがないか。

昨今、メディアとかつい見てしまうとトーンダウンしてしまいます。なるべく気にしないように普通の生活を心がけています。

ちょうど今日、仕込みをしながら山下達郎さんのラジオ番組”サンデーソングブック”をインターネットで聴いていたら、達郎さんの抑制を利かせた今の状況に対するコメント。こんな時期だからこその企画として『山下達郎の楽しい曲のライブバージョン特集』と言う番組構成。どうすることもできないこの自分の中にぽっかりできた空虚さ、カサカサしてる部分に沁み込んできました。特に印象的だったのは、2月23日放送分、達郎さんの親友故大瀧詠一さんの名曲のカバー”君は天然色”は秀逸!でした。

あの名盤”A LONG VACATION”の中の一曲です。当時このアルバムを聴いたのが確か中学生で、思春期のモヤモヤしていた少年だった自分のハートを鷲掴みにした一枚でした。

大人になってから、それもつい最近NHKラジオ”今日は一日松本隆三昧”でこのアルバムに大瀧さんがどんな思いで向き合ったかと言う話をされていました。

このアルバムの全作詞を託された松本隆さんの妹さんがその頃ちょうど亡くなられて、作詞が出来ないと大滝さんに伝えたところ、今回のアルバムは松本さんの詞でないと絶対にだめなので松本さんが書けるまでアルバムの制作を待つ。と大瀧さんから伝えられ、半年から一年近く制作を後ろにずらしたと言うことがあったと言うことを知りました。また作詞された松本さん側からの視点で見た時に、妹さんが亡くなったことを知らずに聴いていた当時は、ジャケットから受ける印象の様にキラキラした夏の、そして当時、青春の甘酸っぱい印象しかなかったのが、実は妹さんが亡くなったことで作詞ができなかったこと。暫くの時を経て立ち直って書き上げたA LONG VACATIONアルバムの全作詞と言う物語、が根底にあるという見方を踏まえて、今のこんな時期にラジオから流れた達郎さんのカバーでこの”君は天然色”はこうも心に沁みる曲だったんだと。また別の見え方、聴き方になりました。ちょうど今の自分の心境にすっと寄り添ってくれました。

 

まだまだこの先の見通しも見えにくい状況ですが、少しでも普通の生活を維持していこうと思えるきっかけになる番組であり、一服の清涼剤となる一曲した。


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