オステリア・ダ・ミケーレ
 
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イタリア紀行

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  さて、ワインが運ばれて来た。箸を(正確にはフォーク)をつけようかと思っていると、彼女が一言「違う。」横見るとフランスの方がニコニコとまさに食べ始めている。と、美しいオーナー女性が全然エレガントさ無しで、血相を変えて走ってくるなり、「違う、これこっちの、あー食べちゃったんですねえー、んー、大丈夫。OK、大丈夫、これをこーして、、、、」と皿を入れ替え始めた。
目の前に置かれた皿がこれ。オリーブの種。一口かじったイワシのパン粉焼き。オオー!一番食べたかったパネッレが無い。何じゃここは。と、パネッレだけの皿が“スミマセン”と運ばれて来たのはいいが、時すでに遅し。
後は写真をご覧下さい。
以上、カフェを置いていない店でした。


 パレルモに来たら市場は外せないコース。パレルモには4つの市場があります。狭い路地にビッシリと並んでいる店。ちょいやばそう。スラレナイように用心しないと。スラれても、“スリはそれが仕事なんだからスラれたお前が悪い”って言う国ですから、ここは。それでも初めての土地は勇気がいる。いざ、Andiamo!!

肉、魚、衣類、くつ、、、、あらゆるものがここで売られ。そして、買うことができる。当然目を向ける所は食に関わるものになるわけだが、しばし圧倒される。


解体される様子がわかるように吊るされた仔羊、このディスプレイ。

内臓。

今にも踊りだしそうな魚たち。
こちらを大きな目で見るカジキマグロ。
 内臓のパニーニ(パーネ コン ミルツァ)。

 シチリア独特の胡麻パン、エストラット、アッチューガ、パネッレ、アランチィーニ。 イキイキとしたフィノッキオ、ビエトラなどなど、、、。 そんな市場の中で“シチリアで食べねばならぬ ”もののひとつ内臓のパニーニ(パーネ コン ミルツァ)。 大丈夫かよ、という不衛生さ(?)だが、そこは食欲がまさってしまう私達。
 ご覧のトウリ、ここの周りは男たちばかり。 カメラを向けると、「もっと近くで撮れ」だの、「こっちのほうがいい」だのうるさい。でも、みんな優しいのだ。写 真だけだと思っていたらしく、「ひとつ下さい」と言うと、「なんだ食べるのか、うまいよお」と。
食べて納得。うまい!!じわあ〜〜と肉汁がパンにしみだし、なんともホッとする味。やっぱりイタリアは“食”の懐が深いのです。



 昼はここ。絶対に行かなければならない店、その1。
ピッコロ ナポリ。シチリアなのにナポリ。店名だけ聞けば絶対に行かない店だと思うが、イタリアのオステリアガイドなんかでは大絶賛されている。ならば食べねばならぬ と12時ごろ到着。なんせ、土、日以外は昼のみの営業ですからね。早めに着いて席とらないと。
 思ったら、やっぱり一番のり。ゆっくり食べられそう。



タコとイカのインサラータ。新鮮だから甘い。レモンとセロリで爽やか。なんせすぐそこが市場ですからね。材料無くなったらすぐ電話するらしいのです。

パネッレとカルチョウフィのフリット。ひよこ豆の粉を使ったパネッレはやさしくて、素朴な味。これで白ワインが進む。

パスタ コン サルデ。イワシとウイキョウのパスタ。 ウイキョウの青っぽさがなんともさっぱりしていて、ついつい食べる。ワインも進む。

黒ダイの網焼き。あちらは、皮は食べないからうろこは着きっぱなしです。もちろん新鮮ですから味は言うまでもないですね。

スパゲッティ コン ネーロ ディ セッピエ。イカスミのスパゲッティ。 恥ずかしながら、イタリアで食べたのは初めてのようなきがする。。。。。どうたどってみても記憶に無い。で、お味は〜? これがうまいのなんのって。一気に食べたら、もちろんまっ黒け。初々しいカップルだったら、嫌でしょうなあ。 グビグビ、ワインで洗い流す。

イカとエビのフリット。 熱々。ぐびぐび。最高。文句は??ありません。

食べるべきドルチェ。カッサータ。 甘い、ひたすら甘い。でもこれが”必要”なんですねえ。なぜか、やっぱり。
そしてこちらも“必要”な、カッフェ。しまります。

食事処2軒目にして、確信。シチリア料理は日本人に合う!! もう結論つけてもいいでしょう!
「食べたら席あけなさいよ」光線を出す創業者婦人。見てない振りしてテーブルの状況をよく見ているのである。恐るべし。



信号無し、ここを渡るのです。おー恐。
シチリアで日本フェスタがあるようです。そのポスター。





ローカルなローカル線でトラーパニへ。
美しい海岸線や野生のフィノッキオが咲き乱れる。
トラーパニのホテルより見た景色は今まで見て来たイタリアの風景とはまるで違う。あいにくの雨模様。ここが真夏には人であふれかえるんでしょうね。 今はしばし休憩中のこの街という風情。
が、うまい店はあるんですよ。



行かなければならない店、その2。ダ ベッティーナ。
この雨の中よく来たな、という感じの息子さん。(それだけ激しい雨だったのだ。) イタリア料理を勉強しているから、ということで、プリモとセコンドは選ぶけど、アンティパストはおすすめで出してもらうように頼む。
 じゃあ、ワインは僕にまかせて、と言う事でこのワイン。グリッロというブドウらしい。お兄さんいわく「名の知れたワインはどこでも飲めるでしょ、それに高いからね。これは手頃な価格で味もいいよ。」と。ぐび。本当にうまい。柑橘系の中に優しい甘い香り。飲み口は冷えている時は非常に爽やか。温度が上がると、濃密に変わる。でもホントに手頃なのかなあ?と思いつつも、宴は始る。


前菜その1。魚介のマリネ(タコ・ムール貝)レモンがよくきいて、魚介の甘味が引き立つ。オリーブオイルも新鮮で、濃厚、さわやか。

その2。生がき。一瞬“ええ〜〜?!”と思った。生がき食べるのか?この辺の人は?まっいいか。

その3。イワシのパン粉焼き。サクッとしていい触感。イケル。

その4。小エビのマリネ、ルッコラ添え。これもレモンきいてる。それゆえに、甘味引き立つ=ワインすすむ。

その5。ムール貝のパン粉焼き。大粒。濃厚。





と、ここまでが前菜。そうです、皆さんお気づきでしょう。この後まだ食べるんですか?と。我々も気がつきました。が、時すでにおそし、もう宴は始っているのです。
   

プリモ。
ウニのスパゲッティ。想像していたものよりさっぱりとしていた。これはいろいろな店で食べてみた方がいいかもね。

まぐろのカラスミのスパゲッティ。強い風味で独特。

セコンド。
生シラスのフリッテッレ。 リグーリアでも同じものを食べた事がある。北と南共通 の料理があるというのも興味深い。厚みもあって生しらす(ネオナータ)もたっぷり。

こちらは、いかのパン粉焼き。なんの変哲も無い料理ですが、食べて納得。やはり、鮮度が命の料理ですから。フレッシュなイカにスパイスやチーズなどなどがはいったパン粉で焼き上げています。イカの甘味が引き立って、サッパリとしたヴィーノビアンコがぴったりあいます。



濃厚カッフェに手作りリモンチェッロのサービス。しまるね。
お勘定見てビックリ。ワインは驚く程安かった。お兄ちゃんいい人なんだね(笑)。




しばし休憩中の街。けっしてさびれているわけでは、、、、、。
見た事ない水の色。


トラーパニの先ッチョ。
この街はたぶん、真夏に行ったら最高の表情を見せる街なのでしょう。


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