「ちりとてちん」?
実は落語の演目です。三味線の音色から取られた“微妙な”食材(?)「ちりとてちん」。
噺家の目から見た“食”の話題を取り上げてもらいます。さて、どんな話が飛び出すのやら・・・

「岡山の駅弁から松江のフレンチ居酒屋の話になりました」

清八でございます。たいへんごぶさたでござりました。10月25日から27日にかけて、出雲地方を旅してまいりました。出雲といえば、あの出雲大社でございますね。今年二月にディアゴスティーニ社から創刊された「週刊 日本の神社」の創刊号で特集されていたのですが、特別価格290円でしたので思わず購入してしまいました。十月といえば、「神無月」。落語の世界でも昔から小噺になっておりました。日本中の神様が出雲に行きまして、ご夫婦の縁を結ぶんですな。出雲の方では、これを神有月と申しまして。「さぁ、今年十九になる男と十六の娘さん。よろしいんじゃないですか」こうして次々と結ばれていくのやそうです。ところが、ある日のこと。「えぇ、荒神様がお神酒の飲みすぎで、大黒様ともめてんのかいな」せっかく他の神様たちが結んだ赤い糸を結び直してしまいましたな。「あれっ、三本、結んでありますよ。女が一人で男が二人、えぇっ、もうしょうがない」ってそのままにしてしまいましたな。これが「三角関係」でしてね。また、子孫繁栄にも関連がありまして、出雲の神様が人間だけではなく、あらゆる生き物の子孫繁栄も決められたんやそうです。それで猫とか犬の恋愛シーズンが年一回とされたんやそうです。それでもいろいろな生き物がおりますので、年一回より二回にしてくれとか三回にしてくれとか最高裁まで繰り返されたんだそうです。そのゴタゴタの最中に人間がやってきまして、「手前どもは、いつ、どのように」と申し立てをしますと、「ええぃ、面倒な、どうでもよい。勝手にせい」と言うので人間は一年中となったという噺も残されております。(失礼致しました)
 当日は、7時2分JR東海道線・鷲津駅から乗車、豊橋から岡山まで新幹線、岡山から特急やくも(画像①)に乗り換え、12時21分には安来駅(画像②)に到着しました。お昼ご飯は途中下車する余裕がないため岡山駅構内の駅弁にしました。漫遊弁当(画像③)とたこめし弁当(画像④)でした。安来といえば、あの安来節で有名ですが、日本一の庭園(画像⑤)で知られる足立美術館に立ち寄りました。駅横のコンビニで割引入場券を購入(さすがに駅校内のインフォメーションセンターには割引券はありませんでした)、この駅前から無料シャトルバスで20分でした。今回の展示は、「再興第99回院展」と「再興院展100年 横山大観と近代日本画の名作展」でした。優れた作品をじっくりと鑑賞させていただくと意外と疲れるものでございますね。日が暮れ前には安来駅から松江駅に向かいホテルにチェックイン、松江城(画像⑥)へ向かいました。10月の松江は「水燈路」イベントの月で、城のお堀のぐるりを400個の手作り行燈(画像⑦)が並べられて、毎晩、幻想的なゾーンになっていたのです。この地区には、武家屋敷も保存されており、あの小泉八雲が生活していた家もありますから、雰囲気がありました。松江城の周辺は、美観地区が多く歓楽街も少ないためか、島根大学の学生さんたちがイベントを開催されていました。水燈路の行燈だけではなく、フォークソングやお化け大会、屋台など学園祭のようで楽しかったです。この日の晩御飯ですが、旧・日本銀行松江支店の建物(画像⑧)を再利用しているカラコロ工房内の「ふれんち酒場びいどろ」(画像⑨)を見つけました。オーナーシェフはパリの一つ星レストラン「メゾンブランシュ」で修行されて故郷に戻られてオープンされたお店とのことでした。地下の元金庫室は貸切で、披露宴やパーティに使われているとのことで、その時はフレンチのコース料理が提供されるとのことですが、このお店は正に酒場でした。「本日のお刺身」(画像⑩)「広島産牡蠣フライ」(画像⑪)「牛タンのポルト酒煮」(画像⑫)「ヤンソンさんの誘惑」(画像⑬)「トマトとバジルのピザ」(画像⑭)、今回は赤ワインのボトルにしましたが、カウンターには地酒の一升瓶(画像⑮)が置かれていたのです。この小さな画像でおわかりでしょうか。「十王蔵」がありました。このお酒は、知る人ぞ知る茨城県日立市の十王町の銘酒です。どうして、出雲にと不思議だったのですが、安来市には、社員1000人の日立金属安来製作所があるのだからと、納得の一夜でした。
 今回、画像が多くなりますので、翌日と翌々日のレポートは次回とさせていただきます。
画像① 画像② 画像③ 画像④
画像⑤ 画像⑥ 画像⑦ 画像⑧
画像⑨ 画像⑩ 画像⑪ 画像⑫
画像⑬ 画像⑭ 画像⑮
松江 水燈路http://suitouro.com/
カラコロ工房http://www.karakoro-kobo.com/

2014.11.13 清八


38年間、お付き合いしている長野市戸隠の森の喫茶店です。


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