「ちりとてちん」?
実は落語の演目です。三味線の音色から取られた“微妙な”食材(?)「ちりとてちん」。
噺家の目から見た“食”の話題を取り上げてもらいます。さて、どんな話が飛び出すのやら・・・

「こんなん書いたら怒られるやろか?」

 清八でございます。

 前回、前々回と、「異論・反論・オブジェクション」のリアクションを期待してテーマを選ばせていただいたのですが、さらに、第3弾です。

 先ず、私は他人の喫煙攻撃まではしておりませんが、タバコを吸うてません。今までも吸わなかったし、これからも吸わないと思います。それから、毎日のように高級料亭や割烹、カウンターのみの高級店で飲食している身分でもありません。このコラムをお引き受けしてからもネタを探して特別に出歩いているわけではありません。

 それでも時々は、交通費や宿泊代を節約して、東京・京都・大阪方面 へ一泊二日のレストラン・料亭体験ツアーに出掛けています。そんな貴重な体験の時に不思議に思うのは、お寿司屋さん・天麩羅屋さんのカウンターに最初から灰皿が置かれている場合があるという事でした。それも居酒屋兼の店ではなくて、「高級」という肩書きがつき、殆どのグルメ雑誌に登場している何代も続いている店なのです。オーナーの方針なのか、板前・シェフの方針なのか、それはわかりません。個室とか定食セットとしてテーブル席でいただく場合は個人の自由として食間の喫煙を許してもいいかもしれません。しかし、カウンター越しに直接、オープンキッチンがあり、生の食材が目の前にある状況で、喫煙する客も客だし、それを許してしまう店側も問題があると思うのは、私が神経質なのでしょうか。ご本人は、お酒のせいにしてしまう事が多いのですが、食べ終わった食器を灰皿代わりにしようとして仲居さんがあわてている情景もよく目にします。「何で灰皿が置いてないのや、この店は」…言う前に吸いなや。あんたは、アホか、ええ年さらして…、心の中ではいつも思うてます。このように自分勝手に喫煙する側の理屈をお伺いしたいものです。これは、喫煙の自由とか、喫煙の効能云々とは全く別 の次元の問題だと思っているからです。

 こんな事もありますね。カウンター席でなくても、懐石料理や円卓の中華料理のように一品ずつ出される料理の場合、その間が待てないのか、次の料理が来るまで煙草でつなぐという繰り返しの人がおられますね。金払っているお客なのだから、ええやないか、という理屈もお伺いしたいものです。「高級」という肩書きがついてなかったら、どうでもええのかというと、こんな経験ありませんか。暇な時間帯に入ったオープンキッチンのラーメン屋さんで、くわえ煙草で麺をゆでてたり、餃子焼いてたり…。おいおい、休憩時間ちゃうで…という、経験ありませんか。

 前回、○○ライオンの社長さんのエピソードを書かせていただきました。今回は逆バージョンを書きます。浜松駅前に○○○シュロスという地ビールレストランがありますね。 これも、もう時効になっていると思いますので、怒られるのんを承知で書きますね。オープンして一週間目頃に伺った事がありました。予約をしてなかった悪さもありますが、夕方の7時頃で1時間待ちと言われました。待っておりました。その間、当時の初代マネージャーさんは、「何で、こんなに忙しいんやろ、疲れた…」と言いながら、オープン・テラスのテーブルにへたりこんでずっと煙草を吸ってはりました。もちろん、待合場所からはすべて観察する事ができました。この初代マネージャーさんは飲食業始めてのおじさんだという事が後からわかったのですが、人選して命令した社長さんが悪かったのか、単にご本人の認識が甘かったのか、今からでも伺いたいものです。

 今回も、「異論・反論・オブジェクション、待ってます」 。

2003.9.30


38年間、お付き合いしている長野市戸隠の森の喫茶店です。


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