清八でございます。 お暑うございます 。 8月に入っても 「外出自粛!」相変わらず、「食」に関する書籍・漫画・DVDなど、主に中古品を探しては買い求め、読んだり、観たりして 学習しております。
それでは、7月を報告させていただきます。
「鴨川食堂1~5小学館文庫」(2015.5.13~2018.4.11発行)中古本
2016年1月10日から2月28日まで、NHKBSプレミアムでテレビドラマ化され、放送された作品の原作本のうちの5巻。京都路地裏にある食堂で、所長である娘と食堂を営む元刑事の父が、依頼人の求める「想い出の食」を探し出して再現する、という内容。1巻では「鍋焼きうどん、ビーフシチュー、鯖寿司、とんかつ、ナポリタン、肉じゃが」、2巻では「海苔弁、ハンバーグ、クリスマスケーキ、焼飯、中華そば、天丼」、3巻では「かけ蕎麦、カレーライス、焼きそば、餃子、オムライス、コロッケ」、4巻では「味噌汁、おにぎり、豚のしょうが焼き、冷し中華、から揚げ、マカロニグラタン」」そして、5巻で「親子丼、焼売、きつねうどん、おでん、芋煮、ハヤシライス」が「想い出の食」となっています。1巻、2巻の頃は失礼だが、ただ単に想い出になっているメニューを探して再現して、依頼客が感動する、という展開が続いていた。それが、4巻、5巻と続いていくと、その食材や調味料、味付けが、その依頼人の人生の分岐点に関わっていて、半ば諦めかかっていた後半の人生の味付けになっていく、と思わせる展開に変わっていきます。特に、第4巻「鴨川料理はんなり」内の第四話「おでん」をお勧めします。(画像①)
(画像①鴨川食堂)
「安倍夜郎漫画・イラスト深夜食堂×dancyu」(2011.12.5発行)中古本
テレビ版「深夜食堂」に取り上げられたメニューのレシピ集。「赤いウインナー」「マカロニサラダ」「ハムカツ」「ソース焼きそば」「ゆでたまご」「中濃ソース」「タコぶつ」「塩鮭」「目玉焼き」「豚キムチ」「やっこ」「唐揚げ」「3色ふりかけ」「ギョーザ」「ちくわ」「カレーうどん」「ピーナツと柿の種」「カリカリベーコン」「クリームシチュー」「焼きおにぎり」「冷や汁」「缶詰」の19点。66~71頁の「やっこ」には、「木綿」と「絹ごし」の違いが書かれていました。「木綿の場合、水抜きの穴があいた型に木綿を敷いて豆乳とにがりを流し込む。水分が木綿を通して型の穴から出るから比較的堅い豆腐ができる。一方、絹ごしは別に絹の布を敷くわけではなく、穴の開いていない型に豆乳とにがりを流し込んでつくる。水分を含んだまま固まるから、瑞々しく滑らかな食感になるというわけ。」おわかりでしょうか?(画像②)
(画像②イラスト深夜食堂×dancyu)
「信濃川日出男 著 山と食欲と私1~4 新潮社」 (2016.4.15~2017.3/15発行)中古漫画本
全国3000店の書店員が選んだ「2016年コレ読んで漫画RANKING」第2位となった「単独登山女子」が展開する「行動食」「山食料理」の世界です。実は、私も奥様も、もう30年以上の「山歩き」経験者で、今でも、仲間たちとは日帰りで「山ランチ」「山頂ランチ」を楽しんでおります。直近は、7月25日、湖西市新居町内山の「平次ヶ谷」周辺を歩いてからのランチでした。さて、この漫画です。1巻では「おにぎり、ウインナー麺、コーヒー、カーボローディング、にんにくネギ味噌さけ雑炊、カシューナッツ炒め、ホワイトシチューパスタ、ホットワイン、下山後の肉料理、ブルスケッタ、炊きたてご飯のオイルサーディン丼、力肉うどん」、2巻では「ホットサンド、塩あんこおはぎ、もみじの天ぷら、ぽんかす丼、桜もち、蒸し肉まん、鎌倉揚げ、大人ココア、高見石の揚げパン、硫黄岳山小屋の夕食、赤岳鉱泉山小屋の夕食」、3巻では「ジャンバラヤ、オリジナル行動食、大葉味噌の焦がし焼きおにぎり、だご汁と麦焼酎、とろろそば、アクアパッツァ、おやき、枝豆とウィンナーの炊き込みご飯、涸沢名物おでん」、そして4巻ではミックスナッツのペペロンチーノ、岩魚の塩焼き、野沢菜とタラコのまぜご飯の肉巻カール、ほうとう、ミートソースカレー、桃、おしるこ梅雑炊、チーズフォンデュ、タコの唐揚げうどん、おむすび」が紹介されています。この漫画、絶対、絶対、山が好きになって、「山ランチ」「山での小宴会」がしたくなりますよ。今後、5巻以降も入手します。 (画像③)
(画像③山と食欲と私)
「迫川尚子 著 「食の職」新宿ベルク ちくま文庫」(2015.4.10発行)中古文庫本
「最高のビジネス書」と絶賛された「新宿駅最後の小さなお店ベルク」の第二弾。
今回も「最高のビジネス書」でした。84~86頁の「掃除が美味しさに通じる」、神楽坂にあった「伯楽」という河豚店主の滝沢さんの言から、「店主の滝沢さんに、飲食業の大先輩として、美味しさの秘訣をうかがったことがあります。滝沢さんがあげたのは、次の二つです。一つは、(商品開発のとき)おなかをすかせて食べてはいけない。おなかがすいたらなんでも旨い、と。もう一つは、店を清潔に保つこと。うちには虫一匹いない。いや、洗剤や殺虫剤を使えというとじゃないよ、とも念を押されました。たしかに、店をきれいにしたければ、重曹と石鹸さえあればいい。口に入れて危険なものは、わたしたちもなるべく使わないようにしています。食べ物を扱う以上、そういうものを店の中に入れたくないのですね。そういうものに限らず、全身全霊で掃除する。」正に、飲食業は、清掃業ですよね。(画像④)
「山口恵以子 著 食堂メッシタ ハルキ文庫」(2019.4.18発行)中古文庫本
目黒の小さなイタリアン「食堂メッシタ」、オーナーシェフの蘇芳満希は1977年生まれ、私大生の時、同級生の父親が経営するイタリア料理店「ロマーノ」で厨房のバイトに入る。時給金額に惹かれただけだったが、ピザもパスタも揚げ物も焼き物も一通り作れるようになる。卒業後の進路として、女性初の料理長を望まれ、イタリアのICIF(外国人のための料理学校)への入校を指示される。彼女は、私大を中退してイタリアに渡り、学校内外で勉強、実習を経て半年後に帰国する。帰国後は「ロマーノ」ではなく、六本木の「トラットリオ・ジュリオ」に入店するが、現場での実践が伴わなかったとみえて挫折、もう一度、単身でイタリアに戻り各州のリストランテで働きながら、三年半、研鑽を積む。帰国後、「ジュリオ」のオーナーが新しくオープンした「トラットリオ・ルチア」に入店、店をまかされる程の腕となったが、9年後にオーナーが癌で亡くなり閉店。抜け殻のようになって、三度目のイタリアへ。今度は、シェフではなく、各州の料理を食べに。三か月と五日をイタリアで過ごし、百二十軒近い店を食べ歩き、日本から持って行った450万円で手に入れたのは「もう一度イタリア料理をやる!」という揺るぎない決意だった。帰国後、目黒駅から徒歩20分近くの元居酒屋の5.19坪、家賃12万を10万に値切り、一人でオープンさせた「メッシタ」、毎朝7時起きで築地に買い出し、昼過ぎから仕込み、午後4時開店、12時閉店、片づけを終えて店を出るのはいつも午前3時過ぎの6年間。このような内容の小説でした。今回、この小説を読んでいる間も読み終えてからも、豊橋市の「フラスカティ」のオーナーシェフの顔が浮かびました。もう16年のお付き合いになるのですが、これまでシェフやマダムからお話を聞かせていただいたイタリアでの修業時代、現在のお店の立ち上げからのご苦労、全く環境も土地も違うんだけれども、イメージとして、この小説とリンクしてしまったのです。(画像⑤)
(画像④⑤食の職、食堂メッシタ)
「ひととき 7月号 ウェッジ」(2021.6.20発行)新刊機関誌
新刊本の書店で「特集 東西手ぬぐい探訪 柳家喬太郎師匠も登場!」を目にして、即、購入してしまいました。特集記事の後、60~65頁に土井善晴さんの「おいしいもんには理由がある」が掲載されていました。第32回は「香気とうま味の奥八女茶」。 今回は、福岡県星野村「星野製茶園」のご紹介記事だったのですが、冒頭にこう書かれていました。「関西では、食事中にほうじ茶を飲むことが多いです。懐石料理屋でも、料理の前は白湯や塩湯、お料理にはお酒を勧め、食事中はほうじ茶、最後にはお菓子とおうす(抹茶)。これは料理にうま味の濃い緑茶は合わぬという考えによります。近頃は、コーヒーや紅茶という楽しみも増え、緑茶を飲む機会は案外少なくなったように思います。」(画像⑥)
(画像⑥ひととき 7月号)
「暮しの手帖 第13号 通巻第501号」(2021.7.25発行)新刊本
148~149頁「わたしの大好きな音楽オールタイムベスト10」は、清水出身の落語芸術協会会長、春風亭昇太師匠でした。師匠は、NHKラジオ「春風亭昇太のレコード道楽」という番組を持っておられますが、この番組でかけられるは、全てアナログのレコード盤なんです。地方に行ったら、古レコード店、古道具屋などを廻って珍品レコードを見つけるのが楽しみということです。今回の10曲もレコードしかなかった頃の歌が選ばれておりました。1位は「黄昏のビギン」水原弘、2位「恋はもうたくさん」ザ・ダイナマイツ、3位「ピアノ・マン」ビリー・ジョエル、となってます。昭和30~40年代は、「気持ちの明るくなる歌が多かった」という理由の選曲でした。 104頁の「暮らしのヒント集」から、二篇、紹介させていただきます。 「イカやタコのようになりましょう。しなやかに生き、そして、ときには墨を吐いてでも逃げるしたたかさを忘れずに。」 「ゴミ捨てのついでに、ゴミ箱をさっとひと拭きしましょう。汚れを落とすとにおいも防ぐことができ、さっぱりとして気持ちがよいものです。」(画像⑦)
(画像⑦暮しの手帖 第13号)
「週刊文春 8月5日号」(2021.8.5発行)新刊雑誌
湖西市内の書店で在庫1冊になっていて、その1冊を購入出来ました。22~27頁「台本11冊を入手 開会式“崩壊”全内幕」、28頁「菅 天皇開会宣言“着席”で驚きの言い訳」を読んで、永久保管するためでした。
28頁の「切り捨て御免!食味探検隊」に、京都の町中華から「冷麺」が紹介されてました。京都市北区紫野上門前町92の新大宮商店街の「中華のサカイ本店」です。昭和28年から始められた「冷めん」。この記事では「冷麺」となっていましたが、店内のメニューは「冷めん」となっています。この「サカイの冷めん」は、商標登録されているので、記事が間違っております。太い生麺を10分ほど茹でて冷たくし、キュウリと生ハム、刻み海苔にとろみのあるタレ、錦糸玉子、トマト、いろいろ具が乗っている「冷し中華」とは確かに異なります。ご興味がありましたら、「移動自粛中」の為、京都まで行けませんが、クール宅配をされているそうです。(画像⑧)
(画像⑥週刊文春)
※6月下旬に、36年ぶりに購入した物があります。オープンリールデッキ「AKAI GX-77」です。1989年に発売された「リバース録再オープンデッキ」です。私の趣味の一つが落語・演芸関係の音源収集です。1972年から1979年頃までテレビ・ラジオ番組から収録を続けておりました。大学卒業時に当時の生協からオープンリールテープを箱買いした程です。友人・知人からいただいたテープも含めると、5号リールで50本、7号リールで70本、保管してあります。25年位前に当時のデッキが動かなくなり、テープを何度も「断捨離」しようと思ったのですが、商品化されていない音源も多く、そのままにしておきました。それが、ネットで時間をかけて調べた結果、札幌のリサイクル店で見つかりました。発売当時の定価128,000円が税・送料込みで89,500円でした。詳しく現状を尋ねると、今年の5月にメンテナンス完了、しかも半年間の保障付き、即、手続きし送っていただきました。取扱い説明書が無いだけで、新品同様でした。さっそくセットして当時のテープを再生したところ、素晴らしい再生音でした。CDやDVDの音声よりも聴きやすい音が再生されたのです。これから何ヶ月要するのか?わかりませんが、デジタル化作業の日々を続けております。落語・演芸以外に1975年2月、当時のFM愛知の番組をエアーチェックしたテープが出てきました。当時、「コンタクトクラブ」という深夜番組があって、柴田チコさんという女性DJがロック、ジャズの曲紹介、その音楽をバックに詩の朗読コーナーがありました。テオドール・シュトルム、ミハイル・レールモントフ、ウッリアム・バトラー・イェイツなど、10篇の朗読音源を保管していたのです。しかも、テープ速度19cmステレオ録音でした。おそるおそるセットして再生ボタンを押すと、46年前の柴田チコさんの声でした。感動でした。もう、このテープ一本の再生だけで、89,500円の元は取れた!と、思いました。この「コロナ禍」の外出自粛の間、貴重な作業、体験の日々を続けられそうです。(画像⑨、⑩)
(画像⑨オープンリールデッキ「AKAI GX-77」)
(画像⑩思い出のテープ)
2021.8.7 清八