「ちりとてちん」?
実は落語の演目です。三味線の音色から取られた“微妙な”食材(?)「ちりとてちん」。
噺家の目から見た“食”の話題を取り上げてもらいます。さて、どんな話が飛び出すのやら・・・

「ボルドーワインツアー その5」

 清八でございます。ごぶさたでした。

 ボルドーのシャトー巡りツアーの最終レポートです。

 2月28日(土)の夜は現地ガイドの加藤さん企画のディナーに参加しました。実は、昨夜のレストランでフランス語のメニューを理解できず知っている料理のみ頼んでしまったので、加藤さんに相談したところ希望者でディナーということにしてくれたのです。それもトラムに乗ってホテルから少し離れた場所にあった「La Cave de Bigoudy(写真①)」というレストランでした。お店の中に大きなオーブン(写真②)があって、葡萄の枝で肉を焼いているとのことでした。今回のお勧めメニューは、「砂肝のサラダ(写真③)、これが一人前なのですが二人で一皿にしてくれました。メインは、牛のステーキ(写真④)ですが、何と一人200グラムというボリュームでした。写真⑤がこの夜のワイン「Chateau Lamothe Cissac」をいただきました。

写真①
写真②
写真③

写真④
写真⑤
写真⑥

写真⑦
写真⑧
写真⑨
     

 さて、翌3月1日は当然、日曜日です。ヨーロッパ、特にフランスでは日曜日は百貨店もスーパーもレストランも休みになってしまいます。この日は自由行動日だったのですが、街に出てもどこも休みなので、どうしようかと考えていたところ、この日もシャトー巡りを追加していただけました。ホテルでの朝食後、ガロンヌ川岸に移動しました。午前中だけですが、朝市が展開されているのです。魚介類のテント(写真⑥)、野菜のテント(写真⑦)、そしてアルカッション湾の牡蠣のテント(写真⑧)がありました。ここで、何と、朝から生牡蠣と朝ワイン(写真⑨)をいただきました。先にわかっていれば、ここで朝食できたのにと思ったくらいの食材がありました。

 朝ワインで気持ちよくバスに乗り込んで、ボルドー市の北へ向かいました。今日はメドックの名門シャトーが綺羅星のごとく並んでいるグラン・クリュ街道です。あのシャトー・マルゴーには入れませんでしたが、写真撮影のみできました。バスの窓越しに右に左に葡萄畑と名門シャトーを見て、着いたのがメドック・サンジュリアン村の「Chateau de Lauga(シャトー・ド・ロウガ)」(写真⑩・⑪)です。僅か9haの畑で生産量は3万本。このシャトーの畑を見て、古い時代の砂利の比率が高いということが理解できました。ここでの試飲ワインは二種類(写真⑫)だったのですが、樽のタガが金属でないことに気がついて、お父さんに質問したところ、このシャトーではタガ職人がこだわっていて、柿の木を使っているとのご回答でした。実は、この質問をされたかったようで、喜んだお父さんがもう一種類提供していただけました。(他のシャトーでは、アルミのタガでした)その後、まだ熟成途中の樽からも飲ませていただけました。葡萄品種はカベルネソーヴィニオンとメルローが50%ずつで、フィルターをかけていないため果実実がとても深く樽の香りも強かったです。

写真⑩
写真⑪
写真⑫
     

 こうして、オプションのシャトー巡りを堪能してボルドー市内に戻ったのですが、ボルドー市内のレストランは営業していない事に気付き、ガイドさんと運転手さんがオープンしているレストランを探してくれたのです。しかも、シーフードレストランを。しかし、ガイドさんが交渉に行くと、もう午前中に入店・注文されたお客の料理をすべてつくってしまったので、シェフが帰ってしまったと入店を拒否されてしまいました。結局、アメリカ系のステーキハウスに入ったのですが、先ずはビール・ワインを注文、それぞれが料理を頼みました。ところが待てど暮らせど、ナイフ・フォーク以外は何も出てきません。30分程してギャルソンがワインを持ってきたのですが、テーブルに置いてくれません。理由を聞くと、ビールと一緒に出すから待って、というお答えでした。運転手が、私が手伝おうかと言った程、時間がゆったりと経過していったので、何を食べたのか、飲んだのか、わからなくなってしまったほどのレストランでした。これがフランス国内の実態だそうです。

 今回のシャトー巡りツアーでは、非常に有意義な体験をさせていただきました。また、機会があれば他の地区でシャトー巡りを楽しみたいと思います。

 長いレポートへのお付き合い、おおきにでした。

2009.6.8


38年間、お付き合いしている長野市戸隠の森の喫茶店です。


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