清八でございます。
やっと秋の気配が感じられる今日この頃です。急に思い立って11〜12日で戸隠村に行ってきました。本場・戸隠村の蕎麦を食べて、「ちりとてちん」とリンクしております、森の中の喫茶店「パイプのけむり」にも一年ぶりに立ち寄ってきました。森の中はお昼で20度、クーラーも扇風機も不要の秋の風が本当に気持ちよく、ビールを飲んできました。
さて、今回の「お題」は「座るということ」。昨年、「タバコ」について書かせていただきました。法律の改正により「灰皿を置かない」お店が増えてきましたが、小さなスペース(ゴメンナサイ)でも無理に喫煙スペースが設けられていたり、エアーカーテンも排気扇も無いのに1メートル隣が喫煙席というお店も存在しております。この時、書かせていただいたのは、お店側もそうですが、お客様側はどうなんでしょうか、という事でした。例えば、懐石料理とかコース料理で次の料理が運ばれてくる間に辛抱できなくなって吸ってしまう方には、どのような理屈があるのでしょうか。カウンターのみの料理店(高級と言われている)で、しかも灰皿の置いてないお店で、自分勝手に火を着けてしまって、「何で、灰皿がないんだ」と責任転嫁されているお客様、いらっしゃいますよね。といった、お店側では口に出来ないクレームを取り上げさせていただきました。一年では、世の中は変わらないとは思いますが、何とかできないものでしょうか。
偏見だと言われたら、それは「ゴメンナサイ」なのですが、焼肉食べ放題やバイキング方式のお店では、椅子席でもお座敷席でも「立て膝」や体を捻じって食べている方がおられます。これは決して、10代の方だけではありませんね。ご家族で、旦那さんや奥様の方が、見てておもろいような姿勢で食べられている方、ありますね。「座れなくなっている」方が多くなっているように思います。これは、正座とか胡坐とかいうレベルの話ではありません。うちのおばちゃん(奥様)は、若い頃から、茶道・華道のお手伝いをさせていただいてきたのですが、3分も座れないお嬢様には困っているそうです。それも着物ではなく、スカートでも駄目なのですから。私が学生時代のエピソードです。浜松市内のある有名な女子高の「落語研究会」のコーチを2年間させていただきました。創部した時に、PTAのお母様方から「人前で笑われる事を教えないで下さい」とか「芸人の真似事をさせないで下さい」とか、たくさんのご批判をいただきました。しかし、説得できたのは「着物を自分で着て、舞台を歩いて、たくさんの人の前に格好良く座って、頭を下げて、あいさつをできるようになります」という説明からでした。海外旅行のご経験豊富な方は、おわかりになっていると思いますが、ヨーロッパの三ツ星レストランでは、どんな高級ブティックのドレスを着ていくよりも着物の方が、良い席に案内され、サービスが良いのです。それは「立ち居振る舞い」が限りなくかっこいいからです。和食でも中華でもフレンチでもイタリアンでも、どんな高級といわれているレストランでも、おいしく食べ、楽しい空間を共有できるのは「立ち居振る舞い」だと思うのですよ。椅子席でもお座敷席でも、他人に見られて心地よい「立ち居振る舞い」、特にマナー教室に通ったわけでもないのですが、私は、「落語」を聴いて、「落語」を演ずることで教えていただきました。
2004.9.14 |